上越火力発電所視察を行って(2013年3月25日)

小沢一郎代表、森ゆうこ代表代行、はたともこ代表室政策担当幹事の3人は3月25日、新潟県にある上越火力発電所を視察しました。上越火力発電所は多軸式コンバインドサイクル発電方式を採用しており、LNG(液化天然ガス)から高効率で電気を生産しています。視察後に行われた記者団のぶら下がり取材の要旨は以下の通りです。

上越火力発電所視察

【小沢一郎代表】
今日は地元の森(ゆうこ)先生、はた(ともこ)先生と一緒に、これからの新しいエネルギー革命、その中心的な発電ということで、最新の技術でガスコンバインド方式を行っている上越の発電所をぜひ見学したい、そういうことで私も党の代表として、今日3人で視察をさせてもらいました。非常に、完全に機械化されたきれいな工場でしたが、とにかく熱効率が58%以上、60%という日本国内でも最も高い、効率のいい発電所です。こういった新しいエネルギーには、いろいろなものがありますけれども、当面最も大きな、そして有力な、このLNGを使った発電所が、効率と同時に、CO₂の炭酸ガスの排出も大きく抑えることができる。そういう環境にも優しい発電所ということで、私たちも、これからさらに技術を高めてもらいながら、こういった形で、新しい電気を作り出していくということに努力をしなければならないと思います。そんな感じを持って、今日は視察させてもらいました。

上越火力発電所視察(1)

【森ゆうこ代表代行】
今日は、私は2回目なのですけれども、高効率のガスコンバインドサイクルということで、代表、そしてはたともこ議員と共に視察をさせていただきました。特にこの日本海側、新潟県を中心として、新たな油田、ガス田、4月1日から本格的に試掘が始まりますけれども、佐渡沖、この上越沖の100km²、ビッグスワン(サッカー、アルビレックス新潟のホームスタジアム)の1700個分の大きさの、巨大な油田、ガス田も発見されております。またメタンハイドレートも太平洋側と違いまして、上越沖にあるものについては、表層部に非常に大きな塊であるという意味で、日本はエネルギー自給自足国家、エネルギー輸出大国になる可能性もある。ということで、新たなエネルギー革命によって、この新潟県の経済、そして日本の経済、まさしくこれが成長戦略であると改めて本日確認したところでございます。いつまでも古いものにしがみついていないで、思い切ってエネルギー革命を行っていく、それこそがまさに政治の役割である、それを決定することが、それを意思決定することが政治の役割である、ということで、生活の党として、小沢代表を中心に頑張っていきたいと決意を新たにしたところでございます。

上越火力発電所視察(2)

(上越火力発電所内部、ガスタービンと蒸気タービン)

【はたともこ代表室政策担当幹事】
かねてからの念願でございました、小沢代表に大変熱効率の高い、また最先進の、日本が誇る技術である天然ガスコンバインドサイクル火力発電というものを今日視察いただいたということで、これから生活の党としても、原発を即時稼働ゼロにしても、この天然ガスコンバインドサイクル火力発電、あるいはこの他にも最新型の石炭火力など、日本には大変優れた技術があるということでございまして、即時原発稼働ゼロが実現できる、可能であるということを強く、この夏に向けても訴えていく、今日はその第1歩というか、代表に見ていただいたということで、これからそのことを大発信していきたいという風に考えているところでございます。家庭ではソーラーパネル、そしてエネファーム、さらに蓄電池を合わせて電池3兄弟というそうでございますけれども、そういった家庭でのコージェネと合わせて、先ほど森先生がおっしゃいましたように、日本は電力を自給自足できる国であるということを、まさしく改めて確信したところでございます。生活の党こそ、真の脱原発の根拠、論拠を持って政策を発信していきたいということで、今日は有意義な一日だったと思います。

上越火力発電所視察(3)

記者団との質疑応答

エネルギー政策について

Q. 昨年の福島原発の事故以来、一貫して脱原発を唱えているが、現政権与党は原発の再稼働を前提にしたエネルギーの考え方から変わらない。次の参議院選挙ではエネルギー政策が重要な論点になると思うが、生活の党としてどういうところに力点を置いていくか。
A. 今2人から話があったように、日本はこういった技術開発、あるいは資源開発を進めていくことによって、十分我が国でやっていけるということが、徐々に明らかになりつつある。そういう一方で、原子力発電、このコストが安いというようなことでも推進されてきたのだが、実は最終の処理、高レベルの廃棄物の処理についても全く解決策はないし、いくらかかるかもわからないぐらい膨大なコストがかかる話だし、ましてや福島の原発はまだまだ全く収束していない。それを終わったかのような状況の中で再稼働を推進するというような姿勢、考えを打ち出している政権のあり方については、非常に疑問を感じている。今メディアを含めて、事故も忘れかけているような状況だが、今言ったようにとんでもないことで、全く収束しないままに放置されている。これは今後の日本の将来を考えると、これを解決しない限り、日本の将来はないと思う。そういうことも含めて、やはり大きな選挙のテーマだと思う。

新潟における参議院選挙について

Q. 夏に参議院選挙を迎える。新潟でも森(ゆうこ)先生が新潟選挙区にいるが、新潟でも他党との選挙協力を考えているか。また、参院選に向けて、エネルギー対策以外にもどういったことを訴えていくか。
A. 去年の衆議院選挙の時も主張してきたが、野党がバラバラで戦っていれば、結局自民党を利するだけだということは、誰が見ても明らかで、結果として総選挙はそういうことになった。だからこの参議院選挙も、本当は協力しなければならないはずなのだが、なかなか現実には、その点はうまく進んでいない。なのでそれはそれとして、協力体制を作ることに努力はしなければいけないと思うが、我々独自でも、何としても県民の、国民の支持を得るように、全力を尽くしたい。特に森さんについては、本当にこれまで県の代表として、また国政の議員として、非常に大きな実績を上げてきた人だから、何としても新潟の方々に理解と支持を得て、もう一度国政で頑張ってもらいたいと思っている。それから、原子力、エネルギー問題が大きな争点であることは間違いないと思う。これは本当に国民の皆さんに、真剣に、深刻に考えてほしい。この国の将来、子供たち、孫たちに大きな影響を持つものだから、新しいエネルギー全体を訴えながら、原子力というものも主張していきたいと思う。それから我々は、もともと官僚支配をやめて、霞が関のコントロールではなくて政治主導、国民主導で地域社会の発展を図っていこう、振興を図ろうという主張だった。あらゆる政策の根底がそういうことだった。ところが非常に残念ながら、民主党政権でそれが実現できず、国民皆さんの厳しい批判を浴びた。しかしその結果出来上がったのは自民党政権で、これは全く元の、今安倍政権は自民党と全く変わらない考え方で国政にあたっていると思う。だからこれではとても国民皆さんの暮らしをよくしたり、地域振興はできない、望めない。私はそう思っているので、そのことをきちんと、政治改革を前提として果たしていきたい。もちろん来年からは消費税の問題もあるし、TPPの無責任な参加ということもやっているから、そういった問題も国民生活に直接影響を与えるから、大きな問題として、テーマとして選挙では取り上げていったらいいのではないかと思う。