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【第219号】『アベンジャーズ/エンドゲーム』のテーマと皆が疑問に思うこと
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【第219号】『アベンジャーズ/エンドゲーム』のテーマと皆が疑問に思うこと

2019-05-01 07:00
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    マクガイヤーチャンネル 第219号 2019/5/1
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    おはようございます、マクガイヤーです。

    皆様、『アベンジャーズ/エンドゲーム』は当然ご覧になりましたよね?

    自分は、ネタバレを恐れてSNS断ち、更に直前に鑑賞した観客によるネタバレも避けるためにギリギリに劇場に行くという万全の体制で観にいったのですが、これでアメコミ映画ブームが終わっても悔い無しというくらいの面白さでした。


    マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。



    ○5月5日(日)19時~「『アベンジャーズ/エンドゲーム』と2019上期アメコミ映画完全解説」

    『アクアマン』『スパイダーバース』『キャプテン・マーベル』『シャザム』……と、今年も大作アメコミ映画が沢山公開されています。しかも嬉しいことに、どの作品も面白いです。

    そして4月26日、ついに『アベンジャーズ/エンドゲーム』が公開されます。『アイアンマン』から10年以上にわたって展開してきたMCUシリーズに一つの区切りがつくであろう本作の公開に合わせて、今年のアメコミ映画を解説するような放送を行ないます。

    ゲストとしてアメコミ翻訳家の御代しおりさん(https://twitter.com/watagashiori)に出演して頂く予定です。



    ○5月6日、文学フリマに出店します。

    5月6日に東京流通センター第一展示場にて開催される第二十八回文学フリマ東京に出展します。

    当ブロマガの連載をまとめた『藤子不二雄Ⓐ作品評論・解説本『本当はFより面白い藤子不二雄Ⓐの話~~童貞と変身と文学青年~~』を販売します。

    一昨年の冬コミで売った既刊本『大長編ドラえもん徹底解説 科学と冒険小説と創世記から読む藤子・F・不二雄』も若干部ですが販売する予定です。



    ○5月19日(日)19時~「最近のマクガイヤー 2019年5月号」

    詳細未定。

    いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。



    ○6月前半(日時未定)「『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』公開記念、神と怪獣と人間のトリニティ(仮)」

    5月31日(金)にハリウッド版『GODZILLA』の続編にしてゴジラシリーズ最新作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』が公開されます。予告編や玩具でアナウンスされた、ゴジラの背鰭やモスラの羽根の眼状紋などのデザイン、ゴジラたちを”Monster”でも”Kaiju”でもなく”Titan”と呼ぶこと、なによりも神々しいまでの怪獣描写に、わくわくが止まりません。明らかにマイケル・ドハティは怪獣が分かっています。

    そこで、「怪獣が分かっている」とはどういうことか? 、人間と神と怪獣のちがいは? 、怪獣に感情移入できるのか/しても良いのか? ……『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を解説すると共に、そんなことを考えるような放送を行ないます。



    ○6月前半(日時未定)「漫画家漫画のメタとネタ(仮)」

    『バクマン』『アオイホノオ』『かくかくしかじか』……ゼロ年代の後半以降、漫画家を目指す過程や道程をテーマとした漫画――「漫画家漫画」の名作が次々と誕生しています。中には知名が低かったり、それとは気づかない形で発表されていたりする「漫画家漫画」も存在します。

    そこで、「漫画家漫画」の成り立ちや意味合い、個々の作品の魅力について紹介するような放送をお送りします。

    ゲストとして編集者のしまさん(https://twitter.com/shimashima90pun)に出演して頂く予定です。



    ○『やれたかも委員会』に取材協力しました。

    『やれたかも委員会』(https://note.mu/yoshidatakashi3/n/na63c34ee5adc)の「童貞からの長い手紙」に取材協力しました。単行本1巻分のエピソードになるそうです。

    ちなみに基になったお話はこちら

    https://ch.nicovideo.jp/macgyer/blomaga/ar1011063





    さて、今回のブロマガですが、放送前に最大の疑問点を整理しておくという意味でも『アベンジャーズ/エンドゲーム』について書かせて下さい。



    ●『アベンジャーズ/エンドゲーム』よかったです。

    『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、ちょっとした奇跡みたいな映画だと思うのですよ。

    約10年間、我々はMCUという世界観の繋がっている大量の映画群――まるでテレビドラマのような、シェアワールドにおける連作群のような、二十数作の映画を観続けてきたわけです。これに一つの「終わり」や「区切り」をつけるにあたり、どんな形でも不満や不平が出るはずでした。もしくは、興行的に大成功する大作映画となるも、それぞれのキャラクターの抱えたドラマやテーマや葛藤が中途半端になるはずでした。あるいは、コアな観客だけが満足する興行的な失敗作になってもおかしくありませんでした。

    しかし、驚くべきことに『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、いわゆるビッグ3をはじめとする主要キャラたちの物語に一つの決着がつき、10年見続けたファンも一見さんもアメコミのコアなマニアも満足し、そして興行的にも大成功するという奇跡のような映画になったのです。これは、MCUが映画史において起こした何度目かの事件なのでしょう。ルッソ兄弟は今後やりたいことをなんでもできる映画界のビッグクリエイターになるんでしょうね。



    ●『アベンジャーズ/エンドゲーム』への疑問

    そんなふうに多くの観客を満足させる『アベンジャーズ/エンドゲーム』ですが、一点だけ、理解しづらい点があるかと思います。




    以下ネタバレ。



































    なんか『エンドゲーム』は不用意にネタバレすると皆から石を投げられるくらい怒られるので、これくらい離しておけば大丈夫かな。


    なにかというと、タイムトラベルにまつわるパラドックスです。


    『エンドゲーム』において、アベンジャーズの面々は失われたインフィニティストーンを取り戻すために過去にタイムトラベルするのですが、確実にタイムパラドックスが起こっているのに、劇中ではそれほど大きな問題になっていないようなのです。



    ●二つのタイムトラベル観

    順を追って解説しましょう。

    現在、SFにおけるタイムトラベル観は大きく二つに分けられます。一本道タイプと、枝分かれタイプです(もちろん、例外はあります)。


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    一本道タイプというのは、時間軸は一つしかなく、過去に戻って自分の親を殺したら、現在の自分がその瞬間に消えてしまったり、世界というか時空そのものが破壊されてしまったり、「修復力」が働いてあまり変わらない歴史を歩んだり、そのようなパラドックスが起こるからタイムトラベルや親殺しは不可能であるとされていたり、そもそも運命論のようにタイムトラベラーの干渉が織り込み済みであったりするというタイムトラベル観です。『ドラえもん』というか藤子・F・不二雄作品は『T・Pぼん』『未来の思い出』も、たいていこのタイプですね。


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    一方で、枝分かれタイプというのは、タイムトラベルで過去に行くと、その瞬間に枝分かれのようにパラレルワールドが生まれ、自分が元いた世界とは別のパラレルワールドの時間軸を歩むというタイムトラベル観です。分かりやすいところでは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』がこれです。

    そもそも、マーベルユニバースは、このタイプのタイムトラベル観でした。たとえばコミック版『エイジ・オブ・ウルトロン』はウルトロンによって人類が滅亡寸前まで追い込まれたパラレルワールド「アース-61112」を舞台としているのですが、ウルトロンの誕生を防ぐため過去にタイムトラベルすると、その瞬間に新たなユニバース「アース-26111」が誕生し、「アース-26111」の未来にしか戻れないというお話でした。

    マーベル作品は、映画を含めて、すべてこのタイムトラベル観に基づいているもの、と自分は思っていました。コミックの正史世界が「アース-616」、MCU世界が「アース-199999」、サム・ライミ版映画『スパイダーマン』の世界が「アース-96283」、映画『アメイジング・スパイダーマン』の世界が「アース-120703」、東映版『スパイダーマン』の世界が「アース51778」、テレ東でやっていた『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』が「アース-TRN413」……と、映像作品すべてにそれぞれのマーベルユニバース番号がついているのも、同じタイムトラベル観に基づいているものと思っていたのです。



    ●『アベンジャーズ/エンドゲーム』のタイムトラベル観

    ところが『アベンジャーズ/エンドゲーム』では、ハルクがウォーマシンに対して「これまでのタイムトラベル映画は全部間違い」「過去に戻って子供のサノスを殺しても未来は変えられらない」とかいうじゃないですか。

    え! 本当に!? ……と思うわけです。枝分かれタイプでも、過去の自分を殺したら、その後の自分はいないことになってしまいます。

     
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