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マクガイヤーチャンネル 第380号 2023/4/19
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おはようございます。マクガイヤーです。

御蔵島に旅行に行ったのですが、いや本当に楽しかったですね。

天候や海況が悪く、一回スキンダイビングしただけで帰ることになったのですが、それでも充実の旅行でした。

今年は、あと2回は行きたいですね。



マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。



〇4月23日(日)19時~「最近のマクガイヤー 2023年4月号」(放送日が日曜日に変更になりました)

・時事ネタ

『仕掛人・藤枝梅安2』

『ザ・ホエール』

『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』

『マッシブ・タレント』

『長ぐつをはいたネコと9つの命』

『シャザム!~神々の怒り~』

『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』

『Winny』

『AIR/エア』

『ダークグラス』

『ノートルダム 炎の大聖堂』

『ノック 終末の訪問者』

『ハロウィン THE END』

『妖獣奇譚 忍者VSシャーク』

その他、いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。



〇5月7日(日)19時~「最近のマクガイヤー 2023年5月号」

詳細未定

いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。



〇5月22日(月)19時~「新しいハリウッド映画としての『ワイルド・スピード』」

5月19日より映画『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』が公開されます。『ワイルド・スピードシリーズ』の第10作目であり、シリーズはあと1作(第11作)で完結するそうです。

2001年に第1作が公開された『ワイルド・スピードシリーズ』ですが、続編が作られるごとに白人男性主人公が良きアメリカ市民の価値観に基づいて活躍するハリウッド映画の類型的パターンから離れ、多様な人種が「ファミリー」として活躍する、新しいハリウッド映画を象徴するようなシリーズとなりました。

そこで、新作『ファイヤーブースト』を含めた『ワイルド・スピードシリーズ』全体を解説するような放送を行います。

ゲストとして編集者のしまさん(https://twitter.com/shimashima90pun)をお迎えしてお送り致します。



〇藤子不二雄Ⓐ、藤子・F・不二雄の作品評論・解説本の通販をしています

当ブロマガの連載をまとめた藤子不二雄Ⓐ作品評論・解説本『本当はFより面白い藤子不二雄Ⓐの話~~童貞と変身と文学青年~~』の通販をしております。

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また、売り切れになっていた『大長編ドラえもん』解説本『大長編ドラえもん徹底解説〜科学と冒険小説と創世記からよむ藤子・F・不二雄〜』ですが、この度電子書籍としてpdfファイルを販売することになりました。

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合わせてお楽しみ下さい。





さて、本日のブロマガですが、改めてニコ生でもとりあげた『グリッドマン ユニバース』について書かせて下さい。



●戦隊VSシリーズフォーマット

『グリッドマン ユニバース』はメチャメチャ景気の良い、お祭り映画として100点以上の映画でした。

スーパー戦隊では例年、現役戦隊と一つ前の戦隊が戦うとみせかけて共演する「VSシリーズ」と呼ばれるクロスオーバー作品のOVA、近年では映画があります。たいてい毎年作られるのですが、

・敵・サブヒーロー・巨大ロボも総出演

・いなくなったキャラも生き返る

・生き返られないキャラは俳優がメタ的に出演

・最後は協力・合体必殺技

・本編で残された伏線が回収される


……という、お祭り映画ならではの特徴があります。


『グリッドマン ユニバース』は『SSSS.GRIDMAN』『SSSS.DYNAZENON』のクロスオーバー作品として、この「VSシリーズ」フォーマットにしっかりと則った映画になっていました。


●いくらでもメタ的な視点でみてくれて構わない

テレビアニメシリーズのスペシャル版としての映画として特筆すべき点は、やはり学園祭(文化祭)をテーマとしている点でしょう。

つまり、『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』です。学園祭の準備という、えも言われぬ黄金の時間を『SSSS.GRIDMAN』と『SSSS.DYNAZENON』の登場人物たちがエンドレスに繰り返す……というわけではないのですが、映画の大半は学園祭の準備と、これに乗じてヒロインに告白しようとする主人公の日常描写にあてられます。この日常描写の間に巨大ヒーロー・ロボと怪獣の戦闘が挟み込まれ、声優による抑えた演技の日常芝居と雄叫びまくるアツい巨大戦のコントラストが『SSSS』シリーズの特異さであり魅力であるのですが、映画でもこの魅力が「VSシリーズ」フォーマットを利用してマシマシになっていました。観客の期待や要望や欲望に応えた――完全に勝ちにいった映画といって言い換えても良いかもしれません。


そういった表面的な題材や、観客へのサービスとしての面とは別に『ビューティフル・ドリーマー』のオマージュが更にあるのではないかと自分は思いました。