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マクガイヤーチャンネル 第55号 2016/2/22
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こんにちは。マクガイヤーです。

前回の放送「ニコ生マクガイヤーゼミ 『オデッセイ』と火星で生き延びる方法」は如何だったでしょうか?

「文芸と科学両面からの解説が面白い」「あのシーンはそういう意味だったとは」「映画が観たくなる」……と非常に評判が良く、嬉しい限りです。ただ、ネタバレもあるので、映画を観てから番組をご覧になった方がいいかもしれませんね。



今後の放送予定ですが、以下のようになっております。


○2/25(木)20時~

「最近のマクガイヤー 2016年2月号」

いつも通り、最近面白かった映画や漫画やについて、まったりとひとり喋りでお送りします。

とりあえず

・最近のゲス不倫

・今だから観たい『シャブ極道』

『X-ミッション』

『ターボキッド』

・iPhoneロック解除要請拒否と『シビル・ウォー フロントライン』

『動物戦隊ジュウオウジャー』

『深淵戦隊クトゥルンジャー』

『はぐれアイドル地獄変外伝』

その他諸々について語る予定です。


○3/5(土)20時~

「ニコ生マクガイヤーゼミ 今だから復讐したい『ジャンゴ 繋がれざる者』とタランティーノ映画」

2/27(土)よりクエンティン・タランティーノ監督期待の新作『ヘイトフル・エイト』が公開されます。

そこで前作『ジャンゴ 繋がれざる者』を中心にタランティーノ映画の観方について解説する予定です。

是非とも『ジャンゴ 繋がれざる者』を観賞してから放送をお楽しみください。



以上、ご期待ください。




さて、今回のブロマガですが、第3回に引き続いて皆様からお寄せ頂いた質問に答えますよ。

なお、質問文は内容を変えない範囲で一部加工している場合があります。


ちなみに前回までの質問コーナーはこちら。

質問コーナー 第1回

質問コーナー 第2回

質問コーナー 第3回




13. 『マッドマックス』を見るといつも思うのですが、ガソリンが不足している世界で、なぜアメ車で暴走するのでしょうか。

燃費が極悪な上に運転も荒く、無駄なアイドリングどころか、激しく空ぶかしまでやっています。

あれではどんどんガソリンが減っていきます。

私だったらプリウスに乗って、発進もソーっとアクセルを踏むと思います。

他にも『ミスト』等、少ないガソリンで遠くまで逃げなければいけない状況でもアメ車が使われていると「そうじゃないだろ!」といつも思ってしまいます。

その点が気になって映画に集中できません。

なるほどと思える解答があれば教えていただきたいのですが。



もっともな質問ですね。

『マッドマックス』のような終末世界――ポストアポカリプス世界を舞台とした映画では、インターセプターやウォータンクのような改造車が爆走するのが見せ場になっています。

ですが、本当に核戦争が起こったら、ガソリンなんてすぐ底をつくはずです。燃費のいい日本車やハイブリッド車の方が良いじゃないかというわけですね。

ガソリンが「腐る」という問題もあります。ガソリンは空気に触れると酸化して劣化します。また、揮発して、成分が変化するという問題もあります。長期間ガソリンタンク内に放置されたガソリンは、ヘドロのようになってしまうことが知られています。核戦争を生き延びても、一年もすればほとんどのガソリンが「腐って」しまうでしょう。

こういった指摘が多かったのかどうか分かりませんが、『怒りのデスロード』では「ガスタウン」という製油所を備えた街が登場しました。きっと、どのアポカリプスものの映画にも、描かれないだけで、劇中世界のどこかには製油所があるのでしょう……


すいません。真面目に答えると、こういった映画では、どういったクルマに乗るかがキャラクターを反映するからですね。アメ車というか、キャデラックみたいな大排気量の高級車や、燃費を無視したマッスルカーが、「力」とか「権力」とか「パワー」とかを反映するのに最適なクルマだからです。

いくらたくさん荷物が積めて燃費が良いからといって、イモータン・ジョーやヒューマンガスがミゼットⅡやハイエースやアルトラパンに乗ってはいけないわけです。

あ、そういえば『怒りのデスロード』にはフォルクスワーゲン・ビートルにV8エンジンを搭載した改造車が出てきましたが、初代ミゼットにV8エンジンを搭載した車なら『マッドマックス』の続編にも出てくるかもしれませんね。


ちなみに、ガソリンが無い世界なので、皆クルマの代わりにチャリンコで爆走する『ターボキッド』という映画もあります。こちらについては次回の放送で解説する予定ですのでお楽しみに!




14. マクガイヤーさんの生命科学の講義をいつも楽しみにしています。

いつも疑問に思っていることがあります。それは、近年、iPS、ES細胞などに絡む生命科学における「生命の尊厳」と日本国憲法における「生命、自由及び幸福追求権」(13条)から派生している様々な法律の関係はどうなっているのだろうという疑問です。

このことを考えるには、「生命」の定義を考える必要もあります。そして、将来1万人救える生命科学に寄与するのなら少しくらいは「生命の尊厳」に例外を作ってもいいのかという疑問も考える必要があります。

過去を振り返ると「生命の尊厳」に例外を作って生命科学は発展してきた部分も多いとおもいます(薬、外科手術など)。

そこで、私からの提案です。

いつの日か下のような感じで放送を行ってもらえると嬉しいです。

タイトル「生命科学は生命をどう扱ってきたのか」

・科学が「生命」を扱った代表例(映画も含める)

・生命科学が「生命」を扱った代表例

・「生命」とは?

・「生命」を外すと生命科学はどれだけ困るのだろうか?