• このエントリーをはてなブックマークに追加

m.m.さん のコメント

「自国が何をしたいかだけでなくて、相手が何を考えているか、どのような外交環境にあるかを考えることが重要」。これは、外交交渉だけでなく、あらゆる交渉ごとの大原則である。
だが、わが国の外務官僚には、この視点が抜け落ちているように思う。子どもの頃から、ガリ勉一筋で優等生を続けて来たから、「自分は相手より優れた人間だ」と勘違いしているのだろう。そして、話し合いがまとまらないのは、「自分の言い分を納得しない相手が悪いのだ」と決めつけて、相手国を非難する。だから日中も、日韓も、一向に改善されないのだ。

国後・択捉がソ連領になったのはヤルタ協定による正当なものであり、日本がポツダム宣言を受諾したことは、それを受け入れたのだ。今さら「南千島」だなどと言っても、国際的には通用しないだろう。
この2島には、今や数万人のロシア人が生活し、産業も営まれている。これを「返せ」というのは、理不尽な要求である。
たとえプーチンが返還しようと考えても、住民が納得しないはずだ。
住民の少ない歯舞・色丹については返還があるかも知れないが、米軍基地を建設されてはたまらないから、ロシア軍が常駐するだろう。
No.8
100ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
  外交を行う時には、自国が何をしたいかだけではなくて、相手の国が何を考えているか どの様な外交環境にあるかを考えることが重要である。 まず、国後・択捉について考えて見よう。 日本は、サンフランシスコ平和条約で千島を放棄した。そして、全権代表の吉田首相は国後・択捉を南千島であるとの位置づけをしている。 他方、米国とソ連の間においてはルーズベルト大統領がヤルタ会談で、千島をソ連にあげるといい、1945年8月19日、トルーマン大統領はスターリンに対して、「千島列島の全てをソ連極東軍総司令官に明け渡す領域に含むよう、修正することに同意する」と送信している。 この状況からして、国際的に国後、択捉がソ連領になったことに対する疑義はほとんどない。 一方、歯舞・色丹をみてみよう。日ソ共同宣言を見てみよう。「ソヴィエト社会主義共和国連邦は,日本国の要請にこたえかつ日本国の利益を考慮して,歯舞諸島
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。