フレデイ タンさん のコメント
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トランプは 27 日の大統領令で、入国審査の厳格化を進める間の暫定的な措置として、イラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンの 7 か国からの渡航者の米国への入国を 90 日間停止した( Forbes JAPAN )。
この措置は、道徳的是非を別としても、米国が進めようとしているテロとの戦いに深刻な影響を与える。
そもそもイラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンが何故テロに加担するか。
基本的に米国はこれらの国の体制、あるいは有力勢力の打倒を意図している。これに対抗するため、正規軍での戦いではかなわない米国にテロ攻撃を仕掛けている。
このテロとの戦いには通常、イラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンには米国と呼応する勢力がいて、米国は彼らに、資金、時に武器などを提供して現有勢力を揺さぶっている。現地の呼応勢力がなければ、現有勢力の
CIAや米国防相が秘密裏に育て上げアラブの地で跳梁跋扈させているアルカイダ系武装テロ集団はサウジアラビアのサラフ主義者/ワッハーブ派、ムスリム同胞団が中心となっている。ダーイッシュと呼ばれる悪名高きテロ国家であるイスラム国はそういったグループ活動が母体である。この集団を構成するものたちの国籍はまちまちだが、その殆どがイラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエーメン人ではない。この入国禁止はテロと無関係で無実なこれら諸国民を不当に扱うことになり、ひいてはこれら諸国民に強く連帯する正当な基盤を与えることになる。その結果、米国が国是として無条件に可愛がってきた属国同様のエジプト、イスラエル、ヨルダン、サウジアラビアは贔屓の引き倒しになっていき、そして、米国の得意技である陰湿な介入、つまり、アルカイダ系武装テロ集団による中東でのゲリラ活動は覚醒したイラク、イラン、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエーメン人らによって封じ込められて行く。
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