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りゃんさん のコメント

ていねいなコメントをいただきありがとうございます。

「ものごとの細部をよく考えないと、愚かに・・」の部分は、
あなたに向けたものではありません。誤解を招く書き方をして
申し訳ありません。

ただあなたに考えていただきたいことが二点あります。

ひとつめは、あなたが
「抗う事をせず迎合しやすい日本人のその特性が悪い方に出るので問題な訳です」
とおっしゃる同じ言い方を、あなたが批判する側も、同じようにできるということです。
なにが「悪い」かについて共通の了解がないもとでは、ベネディクトの議論は、
なんにでも適用できる議論になります。つまり無意味ということです。

もうひとつは、ベネディクトの議論は米国が敵国を、欧米優位な目線で分析したもので
あり、よく吟味しなければそのまま使って良いかどうかわからない議論であるということです。
この点は、孫崎さん自身の議論のしかたにまず問題があるとおもっています。
孫崎さんはみずからのご意見を裏付けるような「権威」が論述したものがあれば、
それを引いてくる傾向があるようにおもいます。しかし、カントにしろ、タゴールにしろ、
ベネディクトにしろ、かれらの論述は当然ながら当時のかれらの時代や環境の産物でも
あるわけで、孫崎さんの意見を補強するために論述されたわけではありません。

孫崎さんも皆さんも、これら点の自覚があまりないように思われたので、
ひとこといいたくなりました。
No.18
91ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
戦略的思考の欠如②「菊と刀」 ルース・ベネディクトは 1887 年生まれ。「菊と刀」は 1946 年に出版。本書は戦争情報局の日本班チーフだったベネディクトがまとめた「日本人の行動パターン」を基に執筆された。邦訳『菊と刀』(社会思想社、 1967 年)より引用。 ・日本人は他のいかなる主権国にもまして、行動が末の末まで、あたかも地図のように精密に規定されており、めいめいの社会的地位が定まっている世界の中で生活するように条件づけられてきた。 法と秩序とがそのような世界の中で武力によって維持された(徳川幕府の)二百年の間に、日本人はこの綿密に企画された階級制度をただちに安全ならびに保証と同一視することを学んだ。彼らは既知の領域に留まっている限り、既知の義務を履行している限り、彼らの世界を信頼することができた。匪賊は制圧されていた。大名間の内戦も防止されていた。 人民はもし他人が自分の権利を侵したことが
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。