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りゃんさん のコメント

孫崎さんの議論のロジックには気になる点があります。

「ゾルゲ情報はソ連軍の行動に影響を与えなかった」「東條が近衛追い落としに事件を使った」からゾルゲたちは冤罪だといっているようにみえるところです。

仮に、「ゾルゲ情報がソ連軍の行動に影響を与えた」「東條が近衛追い落としに事件を使わなかった」としたら、孫崎さんはゾルゲたちが有罪だというんでしょうか?言わないんでしょ。

ですから、「ゾルゲ情報がソ連軍の行動に影響を与えたかどうか」「東條が近衛追い落としに事件を使ったかどうか」の二点は、ゾルゲたちが有罪かどうかの論点とは、孫崎さん自身の立場からも無関係なのです。

さらに、ゾルゲたちが治安維持法に違反していたことは証拠により明らかです。治安維持法が悪法かどうかの論点は別にありますが、治安維持法に違反していたことは間違いないのだから、こういうのは普通の意味では冤罪とは言いません。

まあ、孫崎さんの議論の流れは理解できるので、孫崎さんに強くつっこもうという気にもならないのですが、ここらへんの用語の意味が、わからない人もいるようなので、注意を喚起しておきます。
No.4
90ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
ゾルゲはソ連のスパイであった。それは事実である。尾崎等が協力した。それは事実である。では彼等の活動で日本に実害を与えたか。それは全くない。一般に「ゾルゲは関東軍がソ連極東に侵入しないことを連絡した。これでソ連は極東軍を西に展開でき、モスクワ陥落を防いだ。大変な功績があった」とあるが、ゾルゲ等が関東軍がソ連の攻撃がないと報告できたのは9月以降、ソ連は8月中旬以前に、極東軍を西部戦線に投入する決定をしており、ゾルゲ情報は関係ない。  では何故ゾルゲ等が捕まったのか。  近衛首相を追い落とすためである。開戦に反対する近衛を、追い落とし、東条が首相の座に就くためである。尾崎秀実は近衛の側近と言われ、彼がソ連のスパイであれば、近衛内閣はもたない。それがゾルゲ事件の本質である。  それで次の人々が死等の被害を受けた。  ゾルゲ 死刑( 1944 年 11 月 7 日執行) ヴケリッチ無期懲役( 1
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。