りゃんさん のコメント
このコメントは以下の記事についています
A 概況:アジアインフラ投資銀行は 2015 年 12 月 25 日に発足し、 57 か国を創設メンバーとして発足し、その後 2017 年 3 月 23 日にアジア開発銀行の 67 カ国・地域を上回る 70 カ国・地域となり、さらに 85 カ国から 90 カ国に拡大するとしている。現状では中国側は約80カ国の参加があるとしている。
西側諸国では、英独仏伊、アジアなどでは ASEAN 諸国に加え、豪州、韓国、ニュージーランドが参加している。
日本、米国は参加していない。
ここのところ、日本は若干の態度変更をしている。
B: 日本側対応
1:安倍首相の動き:条件付き
2017/05/16 BS ジャパン 【Newsモーニング・サテライト】 安倍総理大臣・条件付きもAIIB参加前向きに検討
安倍総理大臣が「BSジャパン」のインタビューで答えた。
中国が主導するAIIB・アジアインフラ投資銀行の傘下について条件が満たされれば前向き根検討する考え
なかなか先が読めない展開になってますね。
ところで安倍首相が言っている「条件」というのは、
AIIBについては
「公正なガバナンスが確立できるのかなどの疑問点が解消されれば前向きに考える」
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/170516/mca1705160115005-n1.htm
(AIIBが資金拠出することを前提に)一帯一路については
「(インフラは)透明で公正な調達による整備が重要だ。借り入れをして整備する国にとって、債務が返済可能で、財政の健全性が損なわれないことが不可欠だ」
https://mainichi.jp/articles/20170606/k00/00m/030/073000c
ということで、「条件」というのもおかしいような、とても自然な主張じゃないでしょうか。もう一度くりかえしますが、「公正なガバナンス」、「透明で公正な調達によるインフラ整備」、「借り入れ国にとって債務が返済可能で、財政の健全性が損なわれない」ですよ?
中国側の反応として、「条件つき参加は無理である。中国だけでなく、参加国の承認もとらざるをえず、条件の実質的には受け入れはありえない。」というのは、ほとんど詭弁だとおもいます。どの「条件」も、中国の主導で実現可能なことですし、どの国がやろうと、「銀行」にとって必要なことです。それとも中国は「不公正なガバナンス」、「不透明で不公正な調達によるインフラ整備」、「借り入れ国にとって債務が返済不可能で、財政の健全性が損なわれる」をめざしているのでしょうか?
こういうのは、安倍政権だからどうのというのではなく、かりに日本が共産党政権であっても、常識で判断して、将来AIIBに参加してゆくとしても、必要な圧力は中国にかけていかなくてはなりません。日本の財務省はほんとうにご苦労なことだとおもいますが、頑張って欲しいと思います。
生かじりの陰謀論で世界がわかった気分になっている人にはわからない、まともな議論が必要だとおもいます。
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