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りゃんさん のコメント

無条件降伏説とのかかわりで考慮すべきなのに案外知られていないのは、宮澤俊義が最初に(丸山真男の影響があるとも言われていますが)提唱した「八月革命説」でしょうね。「八月革命説」は1945年8月に「今や始めて自由なる主体となった日本国民がみずからの意思で国民主権を勝ち取った」という説ですから、「日本は無条件降伏した(=いかなる条件もマッカーサーに抗弁することはできない)」とは両立しません。

しかし「八月革命説」は2017年現在も東大系の憲法学の教義であり続けています。敗戦をごまかしたのは、憲法学者たちもまた同じといえましょう。

ところで、テクニカルな議論抜きに孫崎さんに聞いてみたいのは、孫崎さんの日頃の哲学からして、「ある国が戦争の結果といえども別の国を無条件降伏させることは正義か」という点です。今で言うならたとえば、「米国が北朝鮮を無条件降伏させることは正義か」という問いになるでしょう。私には、孫崎さんの普段の言動はこうした問いから逃げているようにおもえます。北朝鮮にやってはいけないことは、もちろん日本にもやってはいけなかったですよね?
No.27
81ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
私の『戦後史の正体』からです。 *************************** 日本は降伏したのです。たんなる終戦ではありません 日本はいつ、第二次大戦を終えたのでしょう。 こう聞くとほとんどの人が、「一九四五年八月十五日に決まってるじゃないか。いまさら、なにをいってるんだ」 とおっしゃるかもしれません。たしかに八月十五日は終戦記念日とされています。 一九四五年八月十五日正午、昭和天皇の肉声(玉音放送)が、はじめてNHKのラジオで流れました。その内容は、 「私は世界の大勢と大日本帝国の現状にてらして、非常の措置をもって時局を収拾したいと思う。忠実で善良な国民に告ぐ。私は帝国政府に対し、米国、英国、中国、ソ連の四カ国が提示した共同声明を受け入れることを通告させた」(口語訳) というものでした。私たち日本人の多くは、 「八月十五日に共同声明〔ポツ
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。