yamakyuuさん のコメント
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1:事実関係:
スウェーデン・アカデミーは5日、2017年のノーベル文学賞を、長崎県出身の日系イギリス人で作家のカズオ・イシグロさん(62)に授与すると発表した。代表作は映画やドラマ化された「わたしを離さないで」。授賞理由は「彼の小説は、偉大な感情の力をもって、我々の世界とのつながりの感覚が、不確かなものでしかないという、底知れなさを明らかにした」とした。
イシグロさんは海洋学者の父の仕事のために5歳で家族とともに渡英、英国籍を取った。一貫して英語で執筆する。「日の名残り」(1989年)で英国文学界最高の権威であるブッカー賞を受賞(毎日新聞)。
2:評価
(!)イシグロ本人は一応英国社会でエスタブリッシュメントに入っていると思うが、彼はエスタブリッシュメントにいながら、弱者の視点でものを見れることである。イシグロは英国社会で如何に恵まれた環境にいても、階級、人種意識の
彼の作品は、それぞれが全く異なる世界を描いていて(英国の貴族社会、魔界上海、今のところはありえない若きドナーたちのはかない身辺-----)、その才能に驚かされるが、大部分の作品の共通点は、「うす暗い記憶をたぐり寄せてみる」、といった感じのものでしょうか。
ベストは「わたしを離さないで Never let me go」、と私も思います。ただし、この作品だけは、上記の記憶云々が主題ではない気がします。その点、私は疑問をもっていましたが、孫崎さんのコメントでほぼ納得がいきました。
「究極の弱者」、「弱者の視点」、私は田舎の開業医で外国に住んだことはありませんが、孫崎さんの政治的スタンス、イコールこの世についての考え方になると思いますが、それに共感するとともに、今回のようなコメントにみられる知性と感性にいつも敬意をもっています。
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