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りゃんさん のコメント

オーストラリア現首相のターンブルは、身内に中国人がいることから親中派とされていますが、実際には必ずしも中国べったりの政策はとっていませんでした。しかし、
トランプになってから米豪関係がぎくしゃくしており、そのすきに中豪関係を強化する動きが中国からあります。
豪の世論は米か中かでゆれています。
そういう背景があってJane Perlez論文がでているのであり、論文そのものは私は読んでいませんが、孫崎さんの要約を見る限りでは中立的で抑制の効いたものと感じます。「B.評価」で記されている孫崎さんの意見をJane Perlezの意見と取り違えないよう注意すべきです。

Jane Perlez論文の中にでてくるHugh Whiteは、一時日本がオーストラリアに潜水艦を売ろうとしていた時(アボットからターンブルにかわって結局失敗)、それに反対する学者として名前を知りました。主要著書である「The China Choice: Why America Should Share Power」は日本語訳が出ており(邦題「アメリカが中国を選ぶ日: 覇権国なきアジアの命運」)出たときにざっと読みました。今手元にないのでうろ覚えの記憶でいうと、米が衰退して中国に負けるという単純なはなしではなく、米は一国ではアジアでの覇権を維持できず、中国と妥協する必要があるだろう、その結果日米同盟は有名無実化するが、バランスオブパワーのため日本も核武装して云々という話だったとおもいます。

なお、Hugh Whiteはオーストラリア自体の防衛については、オーソドックスで、Australia must maintain a self-reliant defence force, retain control of its maritime territories and "seek to attack hostile forces as far from our shores as possible".という考え方です(wikipediaから引用)。

Hugh Whiteは戦略についてのひとつの標準的なわかりやすい考え方を示しており、それが日本ではある傾向の考え方の人々に都合よい場所だけつまみ食いされ、それがさらに孫引きされ、という間になにかおかしな話になるというのが、私の率直な印象ですね。
No.7
84ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
ニューヨーク・タイムズ紙北京支局長 Jane Perlez は「中国の台頭とともに、オーストラリアが聞く:アメリカにまだ頼れる?( As China Rises, Australia Asks Itself: Can It Rely on America? )」との論評を発表。この論評について、元東京支局長のファクラー氏は「日本でも必要な議論」とツイートしている。主要点次のとおり。 A: 事実関係「中国の台頭とともに、オーストラリアが問う:アメリカにまだ頼れる?( As China Rises, Australia Asks Itself: Can It Rely on America? )」 ****************************** ・豪州政府が新しい政策を作る時には、「中国はアジアにおいて米国にとって代わるか、それはどれ位早くか」という問に直面する。 ・先月豪
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。