なしさん のコメント
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ジェフリー・レコード著『アメリカはいかにして日本を追い詰めたか』という本があります。米国陸軍戦略研究所( U.S.Army War Collage, Strategic Studies Institute )内のレポートの訳です。この本の評価は別として冒頭、米国陸軍戦略研究所所長グラス・ラブレースの言葉が記載されています。
・日本が1941年に下した米国攻撃の決断は全く合理性に欠け、ほとんど自殺行為であったと考えられる。アメリカは日本の10倍の工業生産力を持っていた。もちろん日本がアメリカ本土を攻撃することは出来るものではない。そんな国と戦って日本は勝算があると考えたのだろうか。太平洋方面で我が国と戦えば負けることは解り切ったことだった。日本が我が国と戦うと決めた歴史的事実を一体どう説明したらよいであろうか。
・ディーン・アチソンは1941年には国務次官補であり経済担当をしていた。
国力の数字を比較して日本は絶対に勝てない戦争をして
しまったと言うばかり。
碁を打つわたしにとっては局後の検討は絶対に重要だと
知っているのですが、とくに敗局の場合は。
古今東西の戦争では絶望的な不利を克服して勝った例が
山ほどあります。
もちろんその数十倍は国力通りの結果ですが。
日露戦争における日本と帝政ロシアの国力比較はどうか。
インドシナ戦争におけるベトナムとフランスの国力比較。
朝鮮戦争における「中国」と米国の国力比較。
きわめつけはベトナム戦争におけるベトナムと米国ではどうか。
その結果を見せつけられても、日本は絶対勝てない戦争を...と
言うばかり。
わたしは日本が勝てた...と言わないまでも負けなかったかもしれない
シナリオをかつて書いたことがあります。
そう、独ソ戦に呼応して、松岡洋右の「関東軍は極東ソ連軍を攻めるべし」
との上奏を実行していれば、どうなったか。
ただ一度の大チャンスでした。
昭和天皇が臆病風に吹かれなければヒロシマもナガサキもなかった、と
断言はできなくとも、かもしれなかったとは言えます。
ナチスドイツが滅びた時に日本がその先たどる運命は決まりました。
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