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りゃんさん のコメント

孫崎さんの書く記事にはたいてい何かコメントしたいのですが、多少こちらが忙しいと、その暇がありません。しかしこれについては悪質なので、ひとことしておきます。

福島の「汚染水」というのは、現在はトリチウム水のことです。トリチウムは水素の放射性同位体で、ごく微量のベータ線を出しますが、トリチウム水は水と科学的に同じなので除去しにくく(研究段階では除去もできているが)、一般的に薄めて流しますし、それで安全性には問題ないのです。他の原発はそうしてますし、医学生物学の研究に用いることもあるので、都心に研究所があれば都心でもそうしてます。

だからといって、直ちに放出していいかというと、そこには風評や国際的な評判などの問題もあるので簡単ではありません(ただし、「汚染水」貯水タンク関連で作業員の死亡事故もおきていることを、ご存じな方がここに何人いるでしょうか。薄めて流していれば、死なずにすんだ事故です)。

しかし、孫崎さんは善意(というより無知)なのでしょうが、ザハロワ報道官の「数十万トンの放射性汚染水」「放射性汚染水の放出が、ロシアや地域の他の国々の漁業の利益に悪影響を与える恐れもある」という言い方には無知につけこむ悪意を感じます。

皆様には、反原発をするにしても、正しい科学的知識を持ってほしいものです。
No.2
77ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
A: 事実関係:スプートニク日本 12 月 20 日報道: ロシア外務省のザハロワ報道官は20日、日本政府は福島第1原子力発電所事故によって発生した液体放射性廃棄物の太平洋への放出を禁止すべきであると発表した。 スプートニク日本 12 月 20 ザハロワ氏は「マスコミで定期的に伝えられている福島第1原子力発電所の大事故によって発生した液体放射性廃棄物を海に大量に放出するという東京電力の方針に関する報道は懸念を呼んでいる。特に2017年7月の川村隆東京電力会長の発言や、最近インディペンデントならびにジャパン・ニューズをはじめとした複数の外国の新聞が伝えた記事によって懸念が生まれている」と指摘し、「日本政府は、放射性汚染水の海への放出を禁止し、福島での大事故によって発生した廃棄物を安全に処理する方法を見つけるべきだと考える。日本にそのような技術がないのであれば、日本は国際社会に支援を求めること
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。