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Mythe et poemeさん のコメント

ライシャワー氏は、「知日派」と認識されてきた。たしかに、氏の日本および日本史に関する「研究」と「分析」は大部で、総合的である。その徹底したデータ収集と分析態度は、アメリカ的であり、それはドナルド・キーン氏にも通じる。つまり、「情報」の分析という観点なのであり、一歩進めれば、・・・まあ、いいや言わんでおこう。
しかし、ドナルド・キーン氏は、やがて日本文学そのものに魅せられ、ついに日本に帰化した。三島由紀夫、安部公房などは、キーン氏の紹介なくしては世界にこれだけ知られることもなかったかもしれない。要するに、キーン氏には研究対象に対するLOVEがあった。それは、キーン氏の人間性Humanityの証しであろうか。

一言をもって足りる。世界の中心をもって鳴らすアメリカ合衆国こそ、世界的に「均質性」においてnotoriousな場所である。目糞、鼻くそを笑うようなもの。
日本の文化に根差している「ある意味での均質性」については、網野善彦の研究を読めばわかるものであり、アメリカのような大量生産・大量消費の大衆文化とは全く異質。
表面上だけで判断するライシャワー、アメリカ知識人の一級とは言え、世界的に見れば「思考」しない人びとの中での一級。
No.10
82ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
国土①他と隔絶 ―ライシャワー元駐日大使 ・日本の山並みは、地質学的に比較的若いこともあって、一様に切り立っている。 ・国土が多数の小さな地域単位に分かれていることは地方分離主義の発生を促しやすかった(省略)。現行の四十七都道府県を分かつ境界の実に十分の九までが、古代の山の尾根に従った境界線をなぞったものであることは注目していい。 ・日本は自然な形で分割されてきた。にもかかわらず日本人を特徴づけるのは、単一性と均質性であり、多様性ではない。すでに七世紀の初め、日本人は」自らを統一国家に住む単一の民族と考えていた。そして数世紀にわたる封建主義制度下の分封にもかかわらず、この理想はずっと生き続けてきた。日本ほどの大きさをもった人間集団で、これほど均質な存在は皆無に近い。 ・日本人をとりまく地理的環境のうち、もっとも決定的なのは、彼らがどちらかといえば他と隔絶している、という
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。