りゃんさん のコメント
このコメントは以下の記事についています
1: 安倍首相は過去一貫して、北朝鮮との対話を「対話のための対話は意味がない」と言ってきた。
例えば、 2018.1.26 付産経は「対話のための対話は意味がない 安倍晋三首相が強調 北朝鮮問題」と報じている。
「安倍晋三首相は26日午前の参院本会議での代表質問で、朝鮮半島情勢をめぐり「(韓国)平昌五輪の成功に向けて最近、南北間で対話が行われていることは評価するが、その間も北朝鮮は核・ミサイル開発を継続している」と述べた、その上で「北朝鮮が非核化の約束をほごにして、核・ミサイル開発を進めてきた経緯を踏まえれば、対話のための対話では意味がない」と強調した。」
2:ところがいま、北朝鮮との対話を模索しているという。
3月22日共同「政府、日朝首脳会談への意欲伝達 北朝鮮側に、拉致解決で正常化を」
日本政府は 21 日までに、安倍晋三首相と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長による
それどころか、安倍首相は北朝鮮に対して過去ほとんど一貫して「対話と圧力」とをかかげてきた。「圧力と対話」ですらない。圧力を前面に打ち出したのは、ほんの最近、昨年9月の国連演説からだ。
https://www.asahi.com/articles/ASK9P55T0K9PUTFK00X.html
そして、それは北朝鮮がさんざん日本の方向へ向けてICBMを撃ったという事実を受けてのことだ。さらに、「圧力」の方針は選挙で支持も受けた。
米国が本気になって「圧力」をかけはじめた後、北朝鮮はICBMを撃たなくなった。「圧力」にはたしかに効果があったのだ。
安倍首相が「対話」を模索しはじめたのは、米朝対話が実現しそうだからだが、安倍首相の「対話」が唐突にみえるのは、米朝対話が唐突だからだ。しかしそれも「圧力」があってこそ北朝鮮のほうから持ち出してきた話だし、「対話」するからといって「圧力」をやめるわけでもない。
また「拉致問題の解決は安倍内閣の最重要課題」というのも安倍首相はずっと言っていることで、急に言いだした話ではない。米朝対話が実現するのだとすれば、そのときに北朝鮮や韓国に嫌われようとも日本も一枚かんで、拉致問題を持ち出すのは、日本としてなんらおかしいことではないばかりか、そのタイミングで持ち出さなければならない話だ。むしろ日本外交は懸命についていっていると、担当者を褒めてやりたい。
要するに、安倍首相は右往左往しているわけではなく、むしろ乏しい武器でなんとか情勢についていこうと苦闘している。
乏しい武器とは、カネだ。日本の武器はカネしかない。核兵器どころか、憲法9条改正すら孫崎さんは反対してきたではないか。その孫崎さんが、ようやくたったひとつの武器を日本が使えるかもしれないタイミングに、「無節操」などと日本外交を罵るのは、ただただ孫崎さんが先輩外交官であることを思うと、残念な感じしかしない。カネを値切るアイデアの一つでも出したらどうか。
北朝鮮に何兆円だすことになるのか知らない。しかし、それを税負担や社会保障負担にされたのでは、われわれはたまらない。ここまで北朝鮮を放っておいたのは、老人世代だ。老人医療費を減らしてもらうしかないだろう。
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