りゃんさん のコメント
このコメントは以下の記事についています
1: 米国の鉄鋼輸入を国別でみてみたい。
(出典、米国商務省、 Steel Import Report 2018 年3月
カナダ 17%
ブラジル 14%
韓国 10%
メキシコ 9%
ロシア 8%
トルコ 6%
日本 5%
独 4%
台湾 3%
中国 2%
2ホワイトハウスは豪州、欧州、韓国、カナダ、メキシコ、アルゼンチン、ブラジルを今回発表の25%関税の対象から外すと述べた。
カナダ、ブラジル、韓国、メキシコ、ドイツの合計は54%である。
他方、日中の合計は7%である。
3:つまり現状では、此の鉄鋼関税は主要鉄鋼輸入の阻止にはことんど効果がない。
4:極めて政治的なものと言っていい。
5:こうし
まず鉄鋼関税について、とりあえずの最終決定は4月末ごろというのだし、4月中には安倍訪米があるというのだから、米側からすれば、訪米にあわせてなにか「手土産」をもってこいということだろう。こんなのは解説されるほどもなくわかることだが、孫崎さんがちゃんと解説をするつもりなら、やはり書かなければならない。そしてなんらかの「手土産」は避けられないにしても、それが「日米FTP交渉入りの日本側意思表示」にならないよう、孫崎さんは警鐘を鳴らすべきなのではないか。
次に、日本叩きは大統領選挙期間中にもトランプの常套手段だったことを孫崎さんは読者に想起させなければならないだろう。当時トランプのアタマが古いのだという解説もあったし、実際にそうなのかもしれないが、現に米国のある人々には日本たたきがウケるし、中間選挙の票になるとおもえば、アタマが古かろうがそうでなかろうが、トランプは大統領選挙期間中と同じく今度も日本たたきするだろう。
安倍首相と個人的信頼関係が(一般人同士と同じそれは安倍とトランプとの間にあるとは全くおもわないが)仮にあるとしても、それを自分の選挙や米国の国益より優先する合理的理由はトランプ側にない。それはたとえばプーチンと安倍首相との間でも同じだ。安倍首相はプーチンとの間にも個人的信頼関係をつくろうと努力しているようにみえるし、日本の新聞にはそこを安倍首相に好意的に書いて領土返還に結びつけているものもあるが、だからといって、いまのロシアが北方領土の一部を返還するとはおもえない。さらにたとえば、安倍首相と朴槿恵との間にも一定の個人的信頼関係があったといわれているが、朴槿恵は激烈に反日をおこなったではないか。
安倍首相がオバマと会うのも当然だ。オバマ(やヒラリー)を擁していたのは、米国内の反トランプ勢力だし、トランプの政権基盤は、ロシア疑惑などもあって、少なくとも中間選挙に勝たない限りあやうく、中間選挙後どうなるかわからない。
さらに、米国内の反トランプ勢力の一部が、北朝鮮との関係があるという観測もあるし、田中角栄おろしのとき以来の文春との関係を通じて現在の安倍おろしに加担しているのではないかという疑念すらある。すなわちオバマと会うのは「もうひとつの米国との外交」なのであり、孫崎さんとしては、安倍首相がオバマと会うことを批難するのではなく、「オバマと会って安倍首相は何を話すのか」について想像力を駆使して読者に示唆すべきなのが本来ではないか。
それにそもそもが、トランプに遠慮してオバマに会わないのでは、それこそ孫崎さんの常用する「米国のポチ」ということばにあてはまるではないか。
孫崎さんには、マジメに解説してもらいたい。
Post