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りゃんさん のコメント

わたしはもう北方領土は戻らないと損きりして、それを(その体験までふくめて)今後の日ロ関係の基礎にすべきときだと自分の意見としては思っています。ですから、安倍首相のいまの路線には反対です。

日本は、北方領土とひきかえに、ロシアが近代的なものつくりができる国に生まれ変わるのに協力しようとしてきました。しかし、再選後のプーチンもそれを受け入れないようです。今まで通り、石油中心の資源国で、シリア等に侵略する国という立場で満足なようですから、それはそれでロシアの自由です。

孫崎さんの今回の意見には次のように反論しておきます。前にもここで書いたような気がします。

1、日本が領土を放棄したとしてもそれは「日本が放棄した土地」になるだけであり、自動的に「ソ連(ロシア)の土地」になるわけではない。

2、サンフランシスコ講和条約においてソ連(ロシア)は当事国ではないので、日ロ関係において日本側はサンフランシスコ講和条約にすべて拘束されるわけではない。もちろん、かりに北方領土が日本に返還されたら、あらためてサンフランシスコ講和条約当事国とのあいだで問題にはなるだろう。

3、孫崎さんはドイツの例をだしているが、なぜイスラエルの例はださないのか。略取した土地を返さなくていいというのなら、孫崎さんはイスラエルにもそれを適用しなくては公平ではない。なお、ソ連は日ソ中立条約を破って不法に日本を侵略したのであり、アメリカやフランスなどとは日本に対する立場がぜんぜん違う。また、ドイツがソ連(ロシア)やフランスとの関係でどう戦後処理をするかはドイツの問題であり、日本はそれに拘束されない。

4、孫崎さんには孫崎さんの考えがあるだろうが、いずれにせよ日本の言い分に根拠がないわけではなく、「酷い国だ」という言い方はまったくあたらない。
No.8
76ヶ月前
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今、日本政府は、国後・択捉は千島に入らないというとんでもない見解を有している。何時の時代からこんな馬鹿げた詭弁を使い様になったのか。 極めて重要な問題なので、敬意を経緯を紹介する(出典『日本の国境問題』 1:サンフランシスコ講和条約での千島の扱い扱い ―吉田首相、千島放棄に合意。千島に択捉、国後が入っていることを明言― サンフランシスコ講和条約(一九五一年九月八日署名)において、第二章(c)は「日本国は千島列島に対するすべての権利、請求権を放棄する」とした。 その直前九月七日吉田首相は「千島南部の択捉、国後両島が日本領であることについては帝政ロシアも何らの異議を挟まなかったのであります」と述べている。  この吉田首相の演説は二つの意味で重要である。 一つは「「千島南部の択捉、国後両島が日本領である」という「択捉、国後固有の領土論」は国際的支持を得られず、日本
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。