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りゃんさん のコメント

Jason Stanleyというイェールのファシズム研究者が、

【先月末ドイツにおいて暴動が発生し、数千名のネオ・ナチとナチ支持者がケムニッツで移民を追い回し、警察が阻止することが出来なかった】

という出来事があったと主張し、それを批難し、国際的にそういう動きがあることに警鐘をならしているというのが今回の趣旨である。
Jason Stanleyの原文はNYTに掲載されており、検索すれば簡単に全文が読める。

しかし、この主張には事実ベースで疑問がある。
川口マーン恵美の文章を紹介しておこう。なお、川口はドイツ在住の日本人で、ドイツウォッチャーとしての著作があり、わたしも参考にしている。政治的傾向は保守的でチャンネル桜によく出演するなどしているが、文章を読めばわかるように、きちんと証拠を示し、無理のないロジックで文章を組み立てているので、政治的信条に関係なく、参考になるとおもう。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57411

この川口の文章によるなら、「ネオ・ナチらが移民を追い回」したような事実はなく、メディアによるでっち上げである。その一方で、移民問題について対立する右派左派が当地にあつまり、衝突し、破壊的な活動もあったということである。そしてそのきっかけは、移民による犯罪であったということだ。

衝突の本質的原因は、川口の表現をそのまま引用すると、
【現在加熱している右派、左派の主張の食い違いを一言で言うなら、右派が治安回復を求め、制御不能になってしまっている難民政策の見直しを要求しているのに対し、左派は、その右派をナチだとして糾弾していることに尽きる。】
ということになる。そして、孫崎さんの引用したイェール大学研究者はその左派の尻馬に乗っている米国左派ということになろう。

ここで、移民という局面に限定して述べるなら、左派こそが移民を受け入れよと言う意味でグローバリストであり、自らに反対するひとびとをナチとレッテル貼りして黙らせようとしているという醜い事実がうかびあがる。ナチとレッテル貼りされているひとびとは、移民による犯罪や社会構造の急激な変化から生活を守ろうとしているふつうの市民である一方、移民がドイツでいかにひどい犯罪をおかし、社会不安を醸成してきたかは、調べればいくらでも実例があつまる。

これはEUの問題、中東やドイツの問題という捉え方にとどまるべきではなく、日本の問題であるとも考えるべきである。日本でも、戦後の混乱期に不法移民による凶悪犯罪があいついでおり、これらはメディアと教育に巣食うサヨク勢力のせいで徹底的に隠されてきたが、ネット時代とともに、われわれの世代もよく知るところとなった。

その残滓はいまも残っているところ、安倍自民党政権はあらたな実質的移民受け入れ政策のアクセルを踏んでおり、いまのドイツの姿が日本のあすの姿である可能性が高いともおもわれるのである

悲惨なのは、安倍氏が首相をおりても、この自民党政策が変わる可能性はなく、野党はといえば、自民党に輪をかけて移民受け入れと考えられる点である。

やはり、日本への移民受け入れを阻止できる新党が必要なのだろうとおもう。高齢者にとっても、子や孫のことをおもえば無関係ではないとおもうのだが。
No.5
74ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
A: 事実関係 ニューヨーク・タイムズ紙「「ドイツのナチの過去は現在も生きている( Germany’s Nazi Past Is Still Present )」、著者 Jason Stanley (イエール大学歴史学教授) ・先月末ドイツにおいて暴動が発生し、数千名のネオ・ナチとナチ支持者がケムニッツ(旧東独、ザクセン州の都市。人口は約 25 万人)で暴動が発生し、移民を追い回し、警察が阻止することが出来なかった事態に、世界は驚いた。 他方、極右政党「ドイツのための選択肢 , Alternative für Deutschland (Alternative for Germany, or AfD), は勢力を伸ばし、ドイツ社会民主党を上回り、二番目に人気のある政党となった。 AfD はドイツの “memory culture,” (過去の負の歴史を認識しその上で政策、文化形成)に対抗している。  
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。