• このエントリーをはてなブックマークに追加

りゃんさん のコメント

付記しますが、ヤルタでソ連参戦を決めたのも、北方領土について決めたのも、米英ソの「密約」です。ですからポツダム宣言に出てきませんし、少なくとも公式には、ポツダム宣言受け入れ時の日本のあずかり知らぬことです(*1)。
もっとも、この秘密協定部分については、米上院は昭和26年、サンフランシスコ講和条約を批准承認する際、ヤルタ密約の項目を「含めない」との決議をしているし、その後もアイゼンハワー政権が密約部分をルーズベルトの個人文書としています。英国は立場を明らかにしていませんが、チャーチル自身は密約に疑義を持っていたことが明らかになっています。これらを受けてでしょうか、日本政府はヤルタ密約について、「当時の連合国の首脳間で戦後の処理方針を述べたもので、領土問題の最終処理を決定したものではなく、当事国として参加していない日本は拘束されない」(平成18年2月8日、国会答弁)という立場です。孫崎さんがそれを知らないはずはないのに、言わないのはおかしくありませんか?いったいどこの国に遠慮しているのでしょう。

*1 戦後、日本が「当事者」として決めた沖縄での密約について、あれほど問題にするひとたちは、なぜこちらの密約については黙っているのでしょう。やはり「反米」が足りないのです。
No.6
74ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
6日アベマ TV 「みのもんたのよるバズ!」【安倍外交正念場!プーチン大統領の「卓袱台返し」】の番組に参加。ここでの議論を通じ、思ったのは、日本国民はあまりに戦後の事実関係を知らず、北方領土を日本固有の領土として主張することが正しいと思っている事。しかし日本はサンフランシスコ講和条約で千島を放棄した、そして全権代表である吉田首相は国後択捉は南千島と説明している、ここから日本が国後・択捉を日本領と主張する国際法上の根拠はないことを知るべきです。 下記は私の『日本の国境問題』からの引用。   サンフランシスコ講和条約での扱い ―吉田首相、千島放棄に合意。千島に択捉、国後が入っていることを明言― サンフランシスコ講和条約(一九五一年九月八日署名)において、第二章(c)は「日本国は千島列島に対するすべての権利、請求権を放棄する」とした。 その直前九月七日吉田首相は「千島南部
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。