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りゃんさん のコメント

ロシアはときどき日本に対して国連憲章107条をもちだすけど(中国も)、これはいわゆる敵国条項なんですよ。

そもそもが「戦争の結果」が確定していないから領土交渉してるんだし、仮にそこをおくとしても、107条は「この憲章のいかなる規定」よりも、「戦争の結果」が優先するという規定ですが、日本は領土交渉を国連憲章の規定を主な根拠にやってるわけじゃないので、ロシアが107条を持ち出すのは、北方領土交渉にたいしては筋違いだと一応言えます。

しかし、ロシアの意図は別のところにあって、「ガタガタ抜かしてると、日本の行動を侵略とみなして戦争しかけるぞ」という脅しなわけです。いまあんまり時間がないんで説明しませんが、ぜひお調べになってください。

まあ、ロシアという国らしい、侵略気質にあふれた発言ですが、無知な高齢者だけが、なにか国連に過剰な期待をして、素晴らしいことを言っているような気になるのです。日本は国連(=連合国)相手に戦争していたんですよ、念のため。

なお、敵国条項はあまりにも時代にあわないということで、日本政府も削除に動き、ある程度の成果もあがっていたはずです。プロの外交官であった孫崎さんがそれを知らぬはずはないのに、なんの解説もなくこのラブロフ発言をぽーんと放り出すように紹介するのは、孫崎さんの見識を疑います。

ラブロフの発言を紹介したからといって、それに賛成しているわけではないとはおもいますが、なにかコメントは必要でしょう。
No.11
70ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
A: 事実関係「16日、記者会見で、北方領土問題を含む日露平和条約交渉を巡り、日露関係は「国際関係でパートナーと呼ぶにはほど遠い」と語った。14日の日露外相会談に続き、平和条約を結ぶ機運は高まっていないとの認識を示したものだ。  ラブロフ氏は、日本が対露経済制裁を科したり、国連でロシアに敵対的な決議に賛成したりしていることを挙げ、「新しい段階の関係を築けるだろうか」と疑問を呈した。  また、「日本は第2次世界大戦の結果を認めない唯一の国」と述べたうえで、北方領土の返還要求は「(戦争の結果を無効にできないとする)国連憲章の義務違反だ」と主張した。 B: 関連国連憲章第 107 条 「この憲章のいかなる規定も、第二次世界大戦中にこの憲章の署名国の敵であった国に関する行動でその行動について責任を有する政府がこの戦争の結果としてとり又は許可したものを無効にし、又は排除するものではない
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。