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りゃんさん のコメント


この時事通信の報道によれば(※)、
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190512-00000007-jij-cn
中国の国営メディアは「中国経済が既に輸出依存から脱し、現在は内需主導の成長に移っていると繰り返し報道」しているそうです。

昨日わたしは、「(市場があるなら)中国自身が、米国をあてにせず、米国と屈辱的な交渉などしないで、自国内に売ればいいのです」と書きましたが、中国自身が「国内に市場はあるから国内に売れるんですよ」と中国の国民に向けて報道していることになります。

ライシャワーの分析をとりあえずは受け入れるとして、中国はまさにいま、ライシャワーの文脈でいう 「大きな統制力を、国民の思想に行使」 しているようにわたしにはみえます。もっとも、中国は 「民主主義的議会政治の政府」 ではありませんから、1920年代の日本よりもさらに国民への統制力は強いでしょう。

ま、ほんとうに中国に米国に代替できる市場があるなら、それはそれで良いことだしね。


※ この報道の冒頭で、時事通信は「中国は大詰めを迎えていた対米貿易協議で、貿易慣行の抜本的是正策を盛り込んだ合意文書案の大幅な修正を要求、交渉は暗礁に乗り上げた」と明確に書いています。昨日も申したように、これは中国が悪いという話ではありません。その一方で、北京内部の権力闘争を想像させます。つまり、習近平は合意のつもりだったが、中国の権力内部からハイレベルの横やりがはいったという想像ですね。仮にこの想像が正しいとすれば、米国はさらに図に乗り、中国国内の言論統制はいっそう厳しくなり、それに対する中国人民の反発も強くなることが、その先に想像されます。
No.2
67ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
エドウィン・ライシャワーは一九一〇年生まれ。ハーバード大学教授。一九六一年に駐日アメリカ大使。 ・当時の日本で、国主義的かつ権威主義的な反動の裏には、数世紀に形成された日本人の特質があった。ナショナリズムは常にくすぶり続け、煽りたてずとも燃え上がったし、武家政治の下にあった日本人は、軍国主義者の主導権主張を唯々とうけいれた。 ・幾世紀もの間の権威政治におとなしく服していたせいで、日本人は、再び権威主義を押し付けられてもほとんど無関心であった。 ・事実、彼らの多くは、せっかく手に入れた知的・政治的自由にぎこちなさを感じて、むしろもう一度天下り権威のもとで感情的な安住を得たい、とさえ考えていたのであった。封建時代から引き続き残っていた、このような根強い性質が影響したのでなければ、一九三〇年代のあの反動は起こり得べくもなかったろう。 ・日本が選んだのは、かつて西洋のいくつかの
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。