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外国人の眼・昔来た道、ライシャワー「戦前、藩主も将軍も、天皇も持てなかった統制力を国民生活全般にわたって行使しえたのは、報道伝達機関、普通教育、国民皆兵―これらにより、政権の座にある者は以前には夢想できない大きな統制力を、国民の思想に行使しえた。
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外国人の眼・昔来た道、ライシャワー「戦前、藩主も将軍も、天皇も持てなかった統制力を国民生活全般にわたって行使しえたのは、報道伝達機関、普通教育、国民皆兵―これらにより、政権の座にある者は以前には夢想できない大きな統制力を、国民の思想に行使しえた。

2019-05-12 08:21
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エドウィン・ライシャワーは一九一〇年生まれ。ハーバード大学教授。一九六一年に駐日アメリカ大使。

・当時の日本で、国主義的かつ権威主義的な反動の裏には、数世紀に形成された日本人の特質があった。ナショナリズムは常にくすぶり続け、煽りたてずとも燃え上がったし、武家政治の下にあった日本人は、軍国主義者の主導権主張を唯々とうけいれた。

・幾世紀もの間の権威政治におとなしく服していたせいで、日本人は、再び権威主義を押し付けられてもほとんど無関心であった。

・事実、彼らの多くは、せっかく手に入れた知的・政治的自由にぎこちなさを感じて、むしろもう一度天下り権威のもとで感情的な安住を得たい、とさえ考えていたのであった。封建時代から引き続き残っていた、このような根強い性質が影響したのでなければ、一九三〇年代のあの反動は起こり得べくもなかったろう。

・日本が選んだのは、かつて西洋のいくつかの

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今日の朝日新聞の社説は中国の悪いところは社会主義市場経済にあるという。だから、日本人はトランプは大義を実行していると考えるようになる。朝日新聞は米国のアナルコキャピタリズムが世界中の安全保障上のブレーキになるばかりか、害毒をもまき散らせていることについては目をつむっているばかりか隠匿して憚らないのだ。このことで朝日がなんぼの経済的利得に浴しているか分からないが、関係無いことはないだろう。

1920年代の日本の民主主義的議会政治の政府が大きな統制力を行使し得たのは、マスメデイアが働きがあったからだと言う、このような日本に対するライシャワーの結論は上記で示すように今も生き生きと棲息しているのだ。ライシャワーが今生きていたら、トランプ達が今やっていることが、1920年代に日本政府がやっていることと全く同じであることに気付き卒倒するだろう。

No.1 60ヶ月前


この時事通信の報道によれば(※)、
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190512-00000007-jij-cn
中国の国営メディアは「中国経済が既に輸出依存から脱し、現在は内需主導の成長に移っていると繰り返し報道」しているそうです。

昨日わたしは、「(市場があるなら)中国自身が、米国をあてにせず、米国と屈辱的な交渉などしないで、自国内に売ればいいのです」と書きましたが、中国自身が「国内に市場はあるから国内に売れるんですよ」と中国の国民に向けて報道していることになります。

ライシャワーの分析をとりあえずは受け入れるとして、中国はまさにいま、ライシャワーの文脈でいう 「大きな統制力を、国民の思想に行使」 しているようにわたしにはみえます。もっとも、中国は 「民主主義的議会政治の政府」 ではありませんから、1920年代の日本よりもさらに国民への統制力は強いでしょう。

ま、ほんとうに中国に米国に代替できる市場があるなら、それはそれで良いことだしね。


※ この報道の冒頭で、時事通信は「中国は大詰めを迎えていた対米貿易協議で、貿易慣行の抜本的是正策を盛り込んだ合意文書案の大幅な修正を要求、交渉は暗礁に乗り上げた」と明確に書いています。昨日も申したように、これは中国が悪いという話ではありません。その一方で、北京内部の権力闘争を想像させます。つまり、習近平は合意のつもりだったが、中国の権力内部からハイレベルの横やりがはいったという想像ですね。仮にこの想像が正しいとすれば、米国はさらに図に乗り、中国国内の言論統制はいっそう厳しくなり、それに対する中国人民の反発も強くなることが、その先に想像されます。

No.2 60ヶ月前

ライシャワーの日本人観を紐解いていくと、知日派とは違った一面が出てくる。

①戦前日本が間違ったのは、米国の中国・中国人に対する思いを日本は理解しなかったといっている。
 気づかなかったのか、気づいても軽く考えていたか。
②米国は遅れて台頭した列強であるが、中国に対して強い野心を燃やしていた。
③米国は、宗教的ミッションとして、中国に、神の国を作る情熱を持っていた。

また、門戸解放宣言は、「どこの国にも中国をこれ以上勝手にさせないぞ」という強い意思表示としている。

キリスト教布教のため中国に渡っている宣教師は米国が一番であり、当然献身的になり、その情熱は中国に対する深い認識に変わっていった。

満州侵略は、「アメリカの虎の尾」を踏んだとも言っている。

アメリカ人の性格と中国に対する並々ならぬ野心と、日本人に対する人種偏見に気づかなかった。

中国の日本に対する「憎しみ、嫌悪」は、、ライシャワー著作が口実を与えている一面は否定できない。

No.3 60ヶ月前

>>3
こんにちは。
日本人は「アメリカ人の性格と中国に対する並々ならぬ野心と、日本人に対する人種偏見に気づかなかった」との視点のご指摘ありがとうございます。この視点は、たびたび言われることですが、やはり何度でも思い返す必要のある大変重要な視点だとおもいます。

これに関連して、申し上げたいのは(勿論ご存じでしょうが)、中国(のちの中華民国までふくめた)自身も昔から米国との結びつきが非常に強い点です。

たとえば清華大学の設立には米国が深く関与していますし(もともと米国留学の予備校だった)、現在でも米国の要人が多数、顧問として関与しています。習近平もいちおうその卒業生で学位も得ていますね。

宋美齢と米国の関係は有名ですが、中国の偉人といってよく日中戦争でも中国側の戦略論を説いた胡適は、コロンビア大学のデューイのもとで学んでいますし、普通人レベルまで含めれば、こんな例は無数にあるでしょう。

日清戦争の後、ほんのしばらくのあいだは、魯迅に代表されるように、一級の(将来の)知識人が日本にきたこともあったわけですが、その後は欧米、とくに米ですね。

一部の日本の論者は、日本は米国の影響から離脱して良い日中関係を築こうというようなことを言います。

その表面的な文意に反対するわけではありませんが、中国自身が深く米国に絡んでいる。現在の米中貿易摩擦もその視点から見ることも必要でしょう(あまりそういう議論はみかけませんが)。

なんにせよ、米中関係は重層的であり、日中関係の裏には米国が日中双方に絡んでいる。表面的にみているだけでは必ず間違えるとおもい、自分自身への禁めとしています。

No.5 60ヶ月前

>>5
スペイン帝国主義、大英帝国主義、そして今追い詰められた米帝国主義の世界歴史の根幹的流れに気が付かない思考とでもいいましょうか。それは全く焦点のぼけたもので、それでもあなたたちにとっては意味があるのかな。つまり、日本人を戦争に駆りたてるのには少しは役立つのかな。米ネオコンはあなたがもっと上手く書けば賞金を出すかもしれませんよ。でも、危険ですね。

No.6 60ヶ月前

わたしが>>5で書いたことの、どこをどう敷衍していくと、「日本人を戦争に駆りたてる」ことになるのか、正直わけがわかりません。罵倒には罵倒でお返しするポリシーですが、正直、ここまで謎理論だと、唖然としてしまうだけです。

ネオコンということばがあるので、ひとことしておきますが、中国(中共)内部には、高いレベルで、当然ながら米ネオコンのカウンターパートもいるとおもいますよ。なんでそう思わないのか不思議。そもそもが中国(中共)はみずからの資本蓄積で発展したわけではないことも思い出してくださいね。

No.7 60ヶ月前
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