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りゃんさん のコメント

「ダークナイト」と「ジョーカー」は別々の映画として楽しむこともできるけれど、やはり一括して語りたくなってしまう。この二作によって、非常に心揺さぶられる悪が描かれることになった。

そしてこれによって、2020年代のいつか、次につくられるバットマン映画のなかで、バットマンのほうがどのように描かれるのか、とても楽しみになった。バットマンは単純な正義の人ではないが、しかし究極的に悪であってはならない。この縛りの中で、どのような正義が描かれるだろうか。

正義と悪というテーマはキリスト教国である米国が、それこそゾロアスター教以来の伝統をとりこみながら、何度も問うている内容だ。問えば問うほど正義も悪も捉え難くなる。善悪を単純にしかとらえない老人もいるが、そういう人のアタマでは、映画のテーマにかすりもしないだろうとおもう。

たとえばトランプがシリアから兵をひきあげようとしている。米国内でも日本でもある種のヒトビトは歓迎するだろう。撤退はある意味正義なのかもしれない。しかし、クルドの運命をおもうときわたしなどは悄然とする。米国がクルドを裏切るのはこれがはじめてではない。それでも米国に協力せざるをえないクルドの運命は、もちろんひとごとではない。

No.3
62ヶ月前
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映画 ジョーカーを見た。高い動員数を誇っている。だが私の印象は、アメリカの病いを見た思いだ。 映画 com の解説を見てみよう。 「「バットマン」の悪役として広く知られるジョーカーの誕生秘話を、ホアキン・フェニックス主演&トッド・フィリップス監督で映画化。道化師のメイクを施し、恐るべき狂気で人々を恐怖に陥れる悪のカリスマが、いかにして誕生したのか。 原作の DC コミックスにはない映画オリジナルのストーリーで描く。「どんな時でも笑顔で人々を楽しませなさい」という母の言葉を胸に、大都会で大道芸人として生きるアーサー。しかし、コメディアンとして世界に笑顔を届けようとしていたはずのひとりの男は、やがて狂気あふれる悪へと変貌していく。第 79 回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品され、 DC コミックスの映画化作品としては史上初めて、最高賞の金獅子賞を受賞した。」 この解説を見ていただきたい。 「原作の D
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。