changeさん のコメント
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『思想 2019 11』「危機の文学」を特集、 冒頭、池澤夏樹著「文学の危機なのか、
その抜粋
『思想 2019 11』「危機の文学」を特集
・ 文学書が売れなくなった。書店がどんどん減っていく。電車の中で誰もがスマホかタブレ
ットを見ていて、たまに本らしいものを開いていても実用書の類ばかり。しかし これは日本
の文芸出版の衰退の姿ではあっても文学の危機ではない だろう。
・日本では江戸時代に入って書物が大衆化された。
・世界に目を転ずれば、商業出版だけが文学を支えているわけではない。
・究極の文学の危機は絶対的独裁者のもとで,刊行も販売も読書もすべて禁じられていると
いう状況である。それを具体化した文学作品は『華氏451』
中国の『三体』スケール感で際立っている、『セレモニー』は中国政府の崩壊というテーマ。
・ どんな社会にあっても人間は必ず文学を生むし享受するということだ。人はものを考え
人間は、小説とか詩といった「文芸作品」を」求める。求める方法は、①書店に出かけて求める、②新聞などの紹介で求める、③テレビ等での紹介によって求める、④PCなどでの紹介によって求める、⑤友などの紹介などが浮かぶ。池澤夏樹氏も全作品の電子アーカイブの構築を進めている。
問題は、自己研鑽する人が少なくなると、「文芸作品」を創作する人がいなくなる「文学の危機」が訪れるということではなく、読み手をいかにして「文芸作品」に近づけられるかということになる。「文学は何か」=自他の垣根を取り除き自己研鑽の道を切り開くということが忘れ去られると、文学が一部の知識階級の専有物になってしまう。昔に戻ることになりかねない。AIとかロボットが主役になっていく時代を無視した行動であり、日本だけでなく、世界的に大きな問題でしょう。
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