ダワーではないが、「天皇制民主主義者」は度し難いと感じる。天皇個人は現行憲法のもとでも「国民の幸せと世界の平和を願い、憲法にのっとり、象徴としての務めを果たしたい」と述べ、9条を改正した憲法のもとでも「国民の幸せと世界の平和を願い、憲法にのっとり、象徴としての務めを果たしたい」と述べる存在だ。

ついでにいうなら、習近平なんか血の匂いがするケガレた存在だから、饗応なんかしたくないとおもっていたとしても、国賓として迎えれば、国賓としての接遇をしなければならない存在だ。

鳩山が「この平和憲法を守り、戦争ができる憲法に変えて欲しくないと言う天皇陛下のお気持ちが表れているお言葉でした」というとき、それは暗々裏に「この」9条を守れと今度の天皇に命令し、そうしなかったら目にもの見せてくれると言っている、脅しのことばであり、極めて不敬だとわたしは感じる。その不敬さがもっと直截的にあらわれているのが、二つ前の朝日新聞記事だろう（「天皇陛下万歳」何度も　感想は異様？一体感？「天皇陛下万歳」をめぐるＳＮＳ上の声（１２日朝日新聞））。

もちろん天皇とは何かについては様々な考えがあるだろうが、わたしは天皇をやや抽象的にみたとき、天皇は軍国主義統治を総覧する存在でもなければ、平和主義を唱道する立場でもないとおもっている。わたしは天皇の存在を「新論」的に考えている。

ところで、鳩山は例の「桜を見る会」についてtwitterで触れていない。すでに民主党政権時代の「桜を見る会」についていくつかの証言が出てきているのに。

「桜を見る会」については、自民党のゆるみもまた度し難い。というよりも、自民党というのは、それが仮に対中・対韓・対北関係であっても、こんなふうにゆるみやすい党である。モリカケは追及側にかなり無理があるという見解だったが、これは、公選法違反には問いにくいとおもうが、政治倫理的に問題があるのは明らかだと自分にはおもえる。首相をやめるほどではないとはおもうが、安倍はなんらかの責任はとるべきだろう。