changeさん のコメント
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ジョセフ・ E ・ スティグリッツ著『新自由主義の終焉と歴史の再生( The End of Neoliberalism and the Rebirth of History )』( Project Syndicate 掲載)
注―1ジョセフ・ユージン・スティグリッツは 1943 年生まれ、経済学者、コロンビア大学教授。 2001 年に ノーベル経済学賞を受賞。
注―2 新自由主義:最も一般的な意味は、 「価格統制の廃止、資本市場の規制緩和、貿易障壁の縮小」などや、特に民営化と緊縮財政などの政府による経済への影響の削減などの経済改革政策である。この用語は複数の意味で使用されている。
以下本文
・過去40年間、 エリート達は新自由主義政策がより 迅速な経済成長をもたらし、恩恵は最 貧層を含め全ての者にトリクルダウン(滴り落ち)すると約束してきた。
証拠が集まるにつれ、エリートへの信頼と民主主義に対する信頼が急落するのに不
節度無き資本の追及は、強者の論理であり、淘汰の論理であり,競技でいえばトーナメント方式であり、敗者復活の機会は極めて薄い。利益追求の競争者が次から次と消されていく。限られた者たちが謳歌する経済システムである。私は、このシステムが必ずしも悪いとは思っていなかった。多国籍企業が、米国・ロシア・中国・日本などの市場を支配するシステムが民間ベースで機能していけば、国の垣根を超えた経済によって、人の移動も国際的規模に広がるとみていた。
大きな問題は、新自由主義で国家が経済支配する方式を採用する形態が出てきた。その一つは、2015年12月25に発足したアジアインフラ投資銀行(AIIB)をを利用して、中国のシルクロード経済圏構想を打ち出したことである。他の一つは、政府補助金によってファーウエイなどによって通信分野支配を確立して、中国覇権国家構想が動き始めたことである。
多国籍企業を国家が支配する覇権国家が出てくれば、中小国家はひとたまりもない。その弊害が、債務の罠で苦しむ国家が出てきている。最近では、朝日の報道によると、スリランカ・ラジャパクサ空港は230億円で建設され、9割の210億円は中国輸出入銀行の融資であり、1千台の車が駐車できるという。現在の利用者は月に3人という笑えない事実を報道しているのです。
競争主義は問題があるのに、共産主義国家が覇権を目指せば、あらゆる軋轢が今後発生してくるのでしょう。英国はじめ西欧諸国が中国の覇権主義に気付き始めており、今後の動向に目がななせない。中国とロシアの接近も報道されており、新冷戦がはじまるのかもしれない。
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