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りゃんさん のコメント

ところで、現代世界の基本になっているのは、西欧近代の編み出した政治体系であるが、その基本には、まず「権利」がある。たとえばBlack Lives Matter運動では、黒人は黒人の権利を主張する。非黒人の権利は、極端にいえば知ったことではない。皆がそうすれば、結局は調和するのだとか、もっといえば、そうするのが義務だ(たとえばイェーリング「権利のための闘争」)とすら考える。

もちろんそれだけではうまくいかないので、政治哲学レベルではさまざまな正義論が語られる。「権利」が日本人にはなんとなく身の丈にあわない服のような感じが(明治以来だいぶたつのにまだ)するのに対して、正義論のほうは、仏教的な背景と適合するのか、日本人にも受け入れられやすいし、日本人もある種の正義論を語る(たとえば宮沢賢治「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」)。そしてある種の日本人は反米以外の正義論を語らないし、中国は、多くの日本人にはわかりにくい正義論しか語らない。
No.9
53ヶ月前
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A-1  事実関係 ニューヨーク・タイムズ紙「“黒人の命は重要”(運動)は米国歴史で最大の運動( Black Lives Matter May Be the Largest Movement in U.S. History ) 7 月 3 日 ・“黒人の命は重要”抗議は6月6日に頂点に達し、米国国内550か所で50万の人が参加した。抗議は今日も継続している。 ・4つの世論調査で、150万人から260万人がデモに参加している。これらの数字は米国歴史の中で最大の運動となっている。 世論調査実施期間      抗議参加者(%)  推定人数(万)  世論調査期間 Kaiser Family Foundation       10%        2600         June 8-14 Civis Analytics             9%         2300         June 12-22 N.O.R.C.
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。