りゃんさん のコメント
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私はイラン・イラク戦争の時、イラクで勤務していた。戦争が終わってカナダに赴任になった。カナダ外務省のアジア局長とは懇意になり食事も一緒にした。私はこの局長に次のように嘆いた。局長はフランス系である(そのことは重要な意味を持っているのだが)。
「オタワは素晴らしい。町は清潔だ。文化水準も高い。先日ベラフォンテを聴きに行った。ゴルフは出来る。スキー場も近くにある。家族は満足している。でもね、一寸不満なこともある。日本とカナダの関係は良好だ。外交的に何の問題もない。つまり私には仕事がない。これまでのソ連やイラクや英国などでは仕事は山のようにあった」
局長は笑いながら「あなたは馬鹿だ」と言う。私は驚いて「何故」と聞く。彼は次のように解説した。
「日本の外交で一番重要なのは対米外交でしょう。対米外交で一番苦労しているのはどの国ですか。カナダですよ。“米国との関係をどうするか”、我々位苦労してきた国は
最初に読んだ当時は、ジョンソンの凶暴性が印象に残ったとおもうが、いまふたたび考えてみると、たとえばトランプが、北京大学で中国の香港政策について批難の演説をするといったようなもので(あくまで大雑把に言えば。細かな点は無視)、そりゃまあ、習近平はいい気分ではないだろう。「つるし上げ」はしないにしろ。
カナダの立場を「正義」と孫崎さんが総括しておられるのも、そりゃ「正義」なこともあればそうでないこともあるのではないかと感じる。だいたい、カナダは米国があるために、かなり得をしているのではないか。メキシコはじめ中南米からの不法移民は、それこそ米国という厚い壁があるので、直接は来ない。先住民にろくでもないことをしたのは、米国と同じだろうに、米国ほどは目立たない。などなど。
孫崎さんが局長に言ったのは、わたしが勝手に意訳すると「カナダの、他国との外交は楽でいいですね」という感想になるが、この随想を読んでも、その感想は変わらない。ろくでもない国々に囲まれている(そのラスボスが米国)日本に比べると、寝ているようなものだとおもう。
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