りゃんさん のコメント
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残念ながら日本の政治は今、ニーメラーの言葉を真剣に考える時に来ているのでないか。菅首相は公務員の扱いで、「9月13日のフジテレビ番組で、政府が政策を決めた後も反対する官僚は異動させる方針を示した。“私ども(政治家は)選挙で選ばれている。何をやるという方向を決定したのに、反対するのであれば異動してもらう”と述べている。同じように大手マスコミに対し異なる見解を持つ人を報道の現場から排除する動きを示している。そして今それは学界に及び、日本学術会議会員に特定人物を任命しない動きに出た。。
ドイツのルター派牧師であり反ナチ運動組織告白教会の指導者マルティン・ニーメラーの言葉に由来する詩。
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ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった 私は共産主義者ではなかったから
社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげな
もっといえば、「公務員に任命されなければ学問の自由の圧殺」だというような発想は、対偶をとれば、「学問の自由が保障されるためには公務員に任命されなければならない」となるわけで、そうした考えは自由の意味について根本的に勘違いしているとわたしにはおもわれる。
学術会議に巣食う一部の活動家が、会議全体をまとめあげてボイコットできるような実力などないとわたしはおもうが、仮にそういうことをしたら、政府のほうはこれ幸いとばかり、学術会議の廃止まで踏み込むであろう。
大きなところから言う言い方をすれば、学術会議なるものは(成功した学者を厚遇するための意味などもあるが)、政治的意味においては、冷戦構造下で米国陣営にくみこまれた日本が米国のいいなりになることに一定の歯止めをかける価値はあったとおもう。しかし、冷戦構造が終わり、なにが正義かがぐちゃぐちゃになっている現在、冷戦構造下での考え方を自己改革できなければ、旧社会党などと同じく、消えてゆくべき運命にあるのだろうとおもう。旧社会党などとはちがって、法で保障され、カネもついているぶん、みずから消えることはできなかったというべきでしょう。
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