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りゃんさん のコメント

タイトルにおいて、孫崎さんは、いじめ問題を学術会議問題に結びつけているようにみえるが、これは無理である。任命されなかった人たちや、共産党、朝日新聞などその応援団たちは、いまの日本社会のなかで、少なくともいじめられっ子ではない。

「異なる考えへの不寛容」というところまで抽象化すれば共通点があるのではないかというかもしれないが、日本中のあらゆる「任命権者」の任命行為をそうやって縛るつもりなのだろうか。「任命権者」が(法的な縛りがある場合はそれに従いつつ)自分の考えによって任命行為をすることこそが「任命権者」に求められることであり、それを邪魔する方が違法である。

そもそも、「異なる考えへの不寛容」という心理的なことをいじめの原因として持ち出すのがおかしいとわたしはおもう。いじめは、外的にあらわれた行為の問題であって、こころのなかでなら、自分とは異なる考えに対していくら不寛容であっても、まったくかまわないのではないか。逆に、「異なる考えへの寛容」など不自然なことをこどもに心理的に強制したりしたら、それこそいじめを誘発しかねないとすらおもう。

自分とは異なる考えの相手は、そういう相手として、外的なあらわれとしてはきれいな接し方をすることこそが、ある程度以上成長したこどもに教育すべきことであり、この場でも求められていることではないだろうか。

それにしても、今回の学術会議問題では、法的な理屈もなにもかなぐり捨てて、学術会議の現状を維持したいヒトビトや、その応援団がいることには、じつはかなり驚いた。またポジショントークをする憲法学者には、あらためて幻滅した。こうしたヒトビトは、普遍的に立派なヒトビトとしての位置から汚れにまみれた自民党政権を批判していたはずなのに、そうではなかったようだ。自民党は支持しないが、こうしたヒトビトが政権をとったら、確実に自民党よりひどい政治をするとおもっている。

No.15
42ヶ月前
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いじめ認知、過去最悪61万件…命にかかわる事案や不登校の「重大事態」も最多723件(読売) 全国の小中高校と特別支援学校で2019年度に認知されたいじめが、前年度から7万件近く増えて61万2496件に上り、過去最多だったことが22日、文部科学省の問題行動・不登校調査でわかった。いじめを積極的に把握する意識の高まりを反映しており、命にかかわるいじめや、いじめが原因とみられる不登校を含む「重大事態」も2割増の723件で最多だった。  調査によると、いじめは、小学校48万4545件(前年度比13・8%増)、中学校10万6524件(同9・0%増)、高校1万8352件(同3・6%増)、特別支援学校3075件(同14・9%増)で、小学校はこの5年で4倍に増えた。内容は「からかいや悪口、脅し文句」が最も多く、「遊ぶふりをしてたたく、蹴る」、「仲間外れ、集団による無視」が続いた。  13年にいじめ防止対策推進法
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。