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りゃんさん のコメント

孫崎さんは「東部ウクライナでは大多数のロシア人が独立、ないし露との併合を望んだ時は?」と問いますが、歴史的になんでそこにロシア人がいるのかを考えなければ、正しい問いにならないとおもいます。ロシア、ソ連を通じた徹底的な拡張政策、すなわち侵略の結果そこにロシア人がいるのです。やや乱暴にたとえれば、ウイグルを漢族が侵略し、その結果ウイグルに漢族た多数住むに至っていますが、ではその漢族が住んでいるからウイグルは漢族の土地だと言えるかということです。

たとえば、ドンバス地域についていえば、「ホロドモール飢饉」ということばも多分知らないような元サヨクのおじいさんたちを煽ってもしょうがないんじゃないですか。

クリミアはロシア人がたくさん住んでいるからと、住民投票やってロシアのものに実質してしまいましたが、国連決議では支持されていませんし、そもそも論でいえば、オスマン帝国の支配下の場所ですからね(もちろんさらに前史がありますが)。ロシア、ソ連の侵略の結果、ロシア人がたくさん住んでいるのです。クリミア・タタール人の強制移住のはなしも以前書いたのでくりかえしませんが、これなんかイスラエルなみの犯罪ですよね。

ウクライナでロシア人が殺されているというはなしが喧伝されます。それはもちろん犯罪であり、批難すべきことですが、ロシア(ソ連)が冷戦に敗北したという歴史的事実を考慮しなくてはなりません。大日本帝国が敗北したとき、満州に定住していた日本人が日本国内に引き上げましたが、その途中で殺害されたり強姦されたりした例が多数あります。ウクライナの民族主義者によって、ロシア人が殺されるのは、もちろん良くないし防止策を講じなければならないことは強調しておきますが、歴史的によくみられる光景でもあります。たとえば満州に今でも日本人が多数住んでいる地域があって、現地人に迫害を受けていたとして、そこを独立させたり日本軍が救援に行ったりするのは正しいのか?と考えてみれば、ロシアがやっていることをより深く理解できるのではないでしょうか。
No.9
33ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。