ウクライナ東部も北方領土も、ソ連（ロシア）の拡張政策・侵略政策が問題の発端であることは明らかであり、その共通性は否定できない。そのうえで、米国（エマニュエル）の扇動にのるべきではないと言えばすむ話である。

忘れているヒトビトもいるのだろうが、何度か書いているように、サンフランシスコ平和条約では、日本は沖縄も放棄している。孫崎さんにお聞きしたいが、いま仮に、まだ米国が沖縄を返還しておらず、一方で内地でも沖縄でも復帰運動がもりあがっていたとして（そういう時期はあった）、外交官、あるいは元外交官としての孫崎さんは、「条約で決まっているから通らない話だ」とおっしゃるのだろうか。そのように簡単にはいかないから、世界中どこでも領土問題がもめるのだ。日本は米国やロシアやらの立場ではなく、日本の立場を主張すればよい。

また、不十分な形ながらも米国は沖縄を返還している。だからこそエマニュエルのようなことをロシアに言っても（よく言うよという話ではあるが）一応はリクツが立つのだということも忘れるべきではない。