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りゃんさん のコメント

ちょっと前に大ベストセラーになったピケティだが、その結論は r>g つまり、資本収益率は経済成長率よりも高いということだった。これを18世紀くらいからのデータで実証したのが、ピケティの価値だという。
労働者の賃金は経済成長率以上にはあがらないから、結局、資本家は労働者よりもますます富んでいく、ということになる。

平均すればそうなるが、しかし例外的な時期もある。それが戦争で、戦争となれば、国は富裕層への課税により戦費をまかなう。また戦争に動員される労働者層は、戦後発言権が増し、課税や福祉の点で労働者が戦前よりも有利となりうる。その結果、戦後平和がくれば、不平等はある程度是正される。

露では戦争がはじまってからこのかたオリガルヒが次々と(政権による?)不審な死に方をしており、その一方、厳しい言論弾圧のなかでも戦争に動員される層やその代弁者は根強い反戦反プーチン運動をしている。この結果、(まだ帰趨不明だが少なくとも明らかな大勝利のない)戦後の露では今までよりも格差の少ない社会が到来するのではないか。この戦争に露にとっていいことがあるとすれば、そのくらいではないのかとおもう。

そしてそれが中国に伝われば、中国の労働者の意識も影響を受けるだろう。台湾を侵略したり、ウイグルをいじめたりしても何になるのか。そういう言論が主流になる道は細いながらも中国にはあるとおもう。それを期待したい。
No.7
30ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。