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中庸左派さん のコメント

>20

>まっとうなサヨクの議論。

引用のツイート、「まっとうなサヨク」のツイートとは考えません。サヨクは、開戦後は停戦論を唱えるべきです。停戦は、外交と妥協により可能となります。戦闘による勝敗を越えたところに成立します。サヨクは反戦=停戦の論理を構築することが使命です。

>危機を受けての日本の反応で、とても残念なことは、やはり、普段、「憲法を守ろう」とか「戦争反対」と言ってきたリベラル側にこそ、プーチン大統領の戦争を擁護し、たった今も殺されたり傷つけられたりしているウクライナの人々を揶揄するような言動が多いこと。(引用のツイートより)

 この文脈に停戦の論理を見出せますか?プーチン糾弾は停戦論の障害にしかなりません。理由はウクライナの軍事力ではロシアに勝つことが出来ないからです。アメリカ等西側の武器供給により辛うじて戦闘を継続しているウクライナの状況には、戦争の「大義」の欠片もありません。同様にアメリカ等西側の武器供給は戦闘を長期化しているだけで、大義がある筈もありません。とどのつまり、プーチン糾弾とは、死者を徒に増大させる誠に罪深い行為です。

 上記のツイートような感傷的な印象論を言う前に、ロシアに撤退を!アメリカ等NATOに武器供給をやめろ!ウクライナに降伏を!という論理こそ、即ち停戦に資する論理を構築することこそが、まっとうな「サヨク道」と信じます。ロシアとウクライナの戦いは、「特別軍事作戦」であり、ドンバス地域でのロシア系ウクライナ人の民族自決権を守るための戦いである、という認識は可能です。

 >核保有国であろうが、国連安保理の常任理事国だろうが関係なく、侵略戦争は許されない、それは単にロシアだけでなく、世界のどの国でも同じ事という流れをつくるということこそ、日本国憲法の精神に則したものだ。(引用のツイートより)

 多極化し、経済的グローバリゼーションによる多国間貿易の時代に帝国主義戦争というモノサシを未だに短絡的に当てはめようとする論者を散見しますが、私はそのような見方は誤りだと考えています。「自国民」(ロシア系ウクライナ人)が脅かされ、かつNATO東方拡大により安全保障を脅かされる事態に対して、核大国にして、軍事的優位という特殊条件を有するロシアがウクライナに攻撃を仕掛けたこと自体は、「正当防衛」的論理として見て差し支えないでしょう。いずれにせよ、停戦が問題なのであって、「ロシアの侵略」などという評価は停戦の論理構成には不要、有害です。

 停戦のためなら、ウクライナの降伏も当然合理的選択肢となります。ロシアが、侵略でした、スミマセンなどといって、撤退することは常識的にはあり得ませんから。従って、サヨクなら、反戦平和の王道に従って、外交と妥協による停戦への道筋を堂々と主張するべきです。革命幻想が潰えた今、交渉と妥協こそがサヨクの技術とするべきでしょう。共産主義社会は永遠の夢としても、反戦平和の技術だけは手放すべきではありません。

 大学時代、遅れてきた青年としてヘルメットを被っていた小生。就職後職場労働組合の役員を四半世紀務めました。サヨクとしてのキャリアを、一般の人よりは積んできたという自負もあります(笑)。勿論、自慢というより自嘲です。そんな私は、ロシア糾弾、アメリカ等西側絶賛に与する輩はサヨクを騙るな、と言いたいです。真のサヨク道は西側の武器供給やゼレンスキーの徹底抗戦も糾弾する立場であると信じます。イノチとクラシが大事です。
No.38
30ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。