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中庸左派さん のコメント

「米国高官によれば、ロシア軍の指導者達がウクライナにおいて、いつ、いかなる形で核兵器を使用するかについて議論した 〜プーチン大統領は、協議に参加していない。ウクライナでの戦場での後退に対してモスクワがどれほど不満を抱いているかを示している」

 NYTの報道とのことですが、それ自体、アメリカ軍産複合体の意図に基づくプロパガンダでは、という割引は必要かと考えます。

 ただ、その意図は①戦術核使用の可能性があるから、和平への道筋に向けて方針転換しようというメッセージなのか、②アメリカの子分である西側同盟国の結束と、ロシア弱体化のためにさらなるウクライナに対する武器支援を正当化して、戦争継続を企図する趣旨か、どちらかではないかと考えます。

 仮に①なら望ましい方向性だと考えます。

 ところで、「ウクライナでの戦場での後退に対してモスクワがどれほど不満を抱いている」との前提事実は、はたして正しいのかどうか?これには、相反する見解があることを見落とすべきではありません。例えば、陸上自衛隊元陸将補の矢野義昭氏は「日米欧のメディアではロ軍の兵員、装備の不足ばかり報道されていますが実態は宇軍の兵員、装備の不足の方が深刻です。ハリコフ州にはポーランド軍と英米軍傭兵が展開し米国の軍需生産は砲弾もハイマーズ等の増産も間に合いません。ロシアでは国内軍需工場が増産中で備蓄戦車も送っています」とツイートしています。
 このように、ロシアが負けているかの事実認識を否定しています。もう一つ、私が愛読している外国人のブログ「Moon of Arabama」では、「ロシアは核のレトリックを強化しておらず、〜東ハリコフ地域への攻撃が9月下旬に停止して以来、最近の戦場での後退は見られていません. 最前線を突破しようとするウクライナによるすべての試みは、攻撃しているウクライナの部隊にとって大きな犠牲を払って以来、敗北しました。」と書いていました。さて、真実は如何に。

 私はキエフ在住ウクライナ人のユーチューブによる報告を見ていますが、停電が酷くて、冬をどうやって越すのだろうか?何故、ウクライナ人は停戦や和平を求めないのか、という感想しかありません。

 以上から、私としてはウクライナが勝っている?ウソでしょ、と考えざるを得ません。

 となると、「ウクライナでの戦場での後退に対してモスクワがどれほど不満を抱いている」ということは真実か?「Moon of Arabama」によると「10月中旬にロシアの軍事指導者たちが実際に核について話し合った場合、彼らは自国が所有するものよりもウクライナまたは米国の兵器について話し合った可能性がはるかに高い」と書いています。

 日本国内の主流権威筋メディアが真実を報道しているとは思えません。そうした状況を重ね合わせて判断するなら、NYTの記事は②、即ち、ロシアウクライナ戦争継続のために西側同盟国引き締めのためのメッセージではないかなと判定します。

 そもそも、プーチンはヴァルダイ・クラブで行った最近の講演において「ロシアが核兵器を使用する可能性について積極的に発言したことは一度もありません。私たちが行ったのは、西側の指導者の発言に反応してほのめかしただけです」と言いました。

 核兵器の使用に関して煽るメリットはアメリカNATOにあるということが、実際のところではないでしょうか?それに、つい最近ウクライナによる「汚い爆弾」に関してロシア軍から関係各国に対して直接的に電話警告を行い、どうやら未然に防いだようです。ロシアによる戦術核攻撃という偽旗作戦を防いだ、ということなのでしょう。

 結局、ウソでもいいから、ロシアに核攻撃をさせたい、そういう邪悪な動機はウクライナ、アメリカNATOにしか無いのだと考えます。
No.17
24ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。