G20関連の話題を先にふたつとりあげます。まず、首脳宣言では、露に配慮しつつも、

>>「ほとんどの国がウクライナでの戦争を強く非難した」

と明記されています。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20221116-OYT1T50213/

わたしがたびたび言っているように、経済的にはさまざまな思惑がありつつも、露からの侵略戦争そのものを肯定している国などほとんどないのです。

（面倒だから言われる前に書いておくと）わたしがこう言うと、ネオナチが露系住民を殺していたではないかというヒトビトがいます。この事実認識そのものにかなり問題があるうえに、戦争をはじめたのはウクライナ側、米国側だという無茶苦茶な議論ですが、それを言っても、このヒトビトには通じないので、わたしはまず、クリミアを露は侵略したではないか、ということにしています。ネオナチ云々いうヒトビトは高率にクリミア侵略には触れない傾向があります。

それでもぐちゃぐちゃ言ってくるヒトビトには、「なぜ国連安保理で「ネオナチが露系住民殺害」を議題にしなかったのか。露は常任理事国ではないか」ということにしています。これに対し明快に答えたヒトはいません。

さらに、ウクライナは独立国で露ではないのに、露系住民がウクライナで殺害されたことに対して、露がウクライナに軍隊を送り、軍事攻撃し、さらには占領して新しい国をつくることのできる法的根拠はなに？と言うと、ただスルーされます。

もうひとつは、前回米国大統領選に対する不正疑惑についてです。これについて、中国が関与しているとよく言われていますよね（もちろん真偽はわかりませんが）、という意味のコメントを最近この欄でしたところ、とくに根拠は示さず、しかし、きっぱりと、中国はそんなことしない、という意味のことを答えたヒトがいます。それに関連して、G20の機会に、トルドーが習近平に、2019年の総選挙において、中国が介入したことについて「深刻な懸念」を表明したらしいことを紹介しておきます。
https://jp.reuters.com/article/g20-summit-trudeau-xi-idJPKBN2S51VK

なお、習近平は会談の内容が漏れたことについてトルドーに説教したようですね（習近平の態度をみていると説教としかいいようがない　笑）。しかし、ほんとに自信があれば、堂々と公の場で選挙介入を否定すればいいのにね。
https://twitter.com/AnnieClaireBO/status/1592784639474929665?s=20&t=q_s-BUaeZshFw_GYTvGKhQ

さて、ツイッターをNYTなどと同じようなメディアというには抵抗がある向きもあるとおもいますが、たとえばすぐ上の動画はツイで流れたものであり、もはや情報の受け手からすると、ツイッターと旧来メディアとのあいだに大きな差異は感じられません。

そのツイッターでは、何度もハッシュタグを用いたツイッターデモというものがおこなわれたり、ある意味言論統制がおこなわれたりしました。そのさいのキュレーションには、（真偽はわかりようがありませんが）米国ツイッターでは民主党系のヒトビト、日本でもサヨク的なヒトビトが関与していたともっぱらいわれています。このたびイーロン・マスクがツイッターを買収したことにより、多くのヒトビトがクビにされ、その結果こうしたデモや言論統制が減るのではと観測する向きもあります。

さて、孫崎さんは、以前に日本における政権批判に結びつくツイッターデモを肯定的にここで取り上げたことがあります。その一方で、今回のNYT記事は「醜い」とおっしゃる。個人の主観的感情としてはもちろん理解できますが、NYTの記事にもまったく根拠がないとも言えず、ツイッターにしてもNYTにしても、客観的に言うならメディアはそういうものだという範囲のことだと感じます。

ところで、どういうわけか（笑）トランプに対する評判がここではすごくいいですね。こっちのほうがわたしには興味深い。しかし、プーチンにせよ、トランプにせよ、別にここにいる、「米兵ひとり殺さない反米」なヒトビトの都合で動いているわけではありません。かれらはかれらの都合で動いているだけですよ。