記事へ戻る 中庸左派さん のコメント 中庸左派 物価高に関しては、私も生活の中で実感しているが、どう対処するか、政策的には手詰まり感があるように思う。 そもそも、この物価高は、ロシアウクライナ戦争を長引かせている米英西側諸国の政策と経済制裁による資源エネルギー、食糧等の供給不足によるところが大きい。即ち、自分で自分のクビを締める自滅政策を継続していることに原因の一端がある。 だから、一つの解決策としては①戦争を止めて、和平を実現すれば良い。だが、今のところ、西側諸国にその意志が見えてこない。 また、アメリカはインフレ抑制のために利上げを続けており、結果的にドル高に誘導され、円安が続いている。だから、次の解決策として、②アメリカみたいに利上げで対抗する、という政策も通常なら、有り得る。 しかし、日本は長年日銀の国債買入によるお金のバラマキと借金(国債)頼みの財政政策を続けた結果、長期金利の上昇は財政破綻に直結しかねない。従って、アメリカみたいにドンドン利上げを継続することは出来ないだろう。 他に、③消費支出の担い手たる労働者の賃金を上げるという手法もある。これは、短期的にはもっとも有効に思われる。報道によれば、政労使皆、それなりに前向きなようでもある。従って、当面は賃上げがどの程度広がるか、物価高をカバーするか、という点に絞られてくるのではないか? しかし、更に巨視的に見るなら、アメリカ帝国の覇権=ドル支配が、中露非米諸国の台頭により突き崩されつつあるという大局観が重要。そして、アメリカは覇権を喪失しないために、ますます中露敵視と、非米諸国への恫喝と懐柔を強めるだろう。 だが、それこそが多極化という世界史的趨勢を読み違えたという意味でのアメリカ自滅策に他ならない。 日本はアメリカ自滅の大波を被らないようにするためには、隠然たる中露強調が得策と考えている。 中期的には現状の政策をあまり変えずにアメリカの自滅を待つということでよいのではないか? No.6 22ヶ月前 Post このコメントは以下の記事についています 東京都区部の物価4.0%上昇 22年12月、40年8カ月ぶり。物価高で賃金目減り止まらず 22年11月... 孫崎享のつぶやき 元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。 » このブロマガへ
中庸左派 物価高に関しては、私も生活の中で実感しているが、どう対処するか、政策的には手詰まり感があるように思う。 そもそも、この物価高は、ロシアウクライナ戦争を長引かせている米英西側諸国の政策と経済制裁による資源エネルギー、食糧等の供給不足によるところが大きい。即ち、自分で自分のクビを締める自滅政策を継続していることに原因の一端がある。 だから、一つの解決策としては①戦争を止めて、和平を実現すれば良い。だが、今のところ、西側諸国にその意志が見えてこない。 また、アメリカはインフレ抑制のために利上げを続けており、結果的にドル高に誘導され、円安が続いている。だから、次の解決策として、②アメリカみたいに利上げで対抗する、という政策も通常なら、有り得る。 しかし、日本は長年日銀の国債買入によるお金のバラマキと借金(国債)頼みの財政政策を続けた結果、長期金利の上昇は財政破綻に直結しかねない。従って、アメリカみたいにドンドン利上げを継続することは出来ないだろう。 他に、③消費支出の担い手たる労働者の賃金を上げるという手法もある。これは、短期的にはもっとも有効に思われる。報道によれば、政労使皆、それなりに前向きなようでもある。従って、当面は賃上げがどの程度広がるか、物価高をカバーするか、という点に絞られてくるのではないか? しかし、更に巨視的に見るなら、アメリカ帝国の覇権=ドル支配が、中露非米諸国の台頭により突き崩されつつあるという大局観が重要。そして、アメリカは覇権を喪失しないために、ますます中露敵視と、非米諸国への恫喝と懐柔を強めるだろう。 だが、それこそが多極化という世界史的趨勢を読み違えたという意味でのアメリカ自滅策に他ならない。 日本はアメリカ自滅の大波を被らないようにするためには、隠然たる中露強調が得策と考えている。 中期的には現状の政策をあまり変えずにアメリカの自滅を待つということでよいのではないか? No.6 22ヶ月前 Post このコメントは以下の記事についています 東京都区部の物価4.0%上昇 22年12月、40年8カ月ぶり。物価高で賃金目減り止まらず 22年11月... 孫崎享のつぶやき 元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。 » このブロマガへ
そもそも、この物価高は、ロシアウクライナ戦争を長引かせている米英西側諸国の政策と経済制裁による資源エネルギー、食糧等の供給不足によるところが大きい。即ち、自分で自分のクビを締める自滅政策を継続していることに原因の一端がある。
だから、一つの解決策としては①戦争を止めて、和平を実現すれば良い。だが、今のところ、西側諸国にその意志が見えてこない。
また、アメリカはインフレ抑制のために利上げを続けており、結果的にドル高に誘導され、円安が続いている。だから、次の解決策として、②アメリカみたいに利上げで対抗する、という政策も通常なら、有り得る。
しかし、日本は長年日銀の国債買入によるお金のバラマキと借金(国債)頼みの財政政策を続けた結果、長期金利の上昇は財政破綻に直結しかねない。従って、アメリカみたいにドンドン利上げを継続することは出来ないだろう。
他に、③消費支出の担い手たる労働者の賃金を上げるという手法もある。これは、短期的にはもっとも有効に思われる。報道によれば、政労使皆、それなりに前向きなようでもある。従って、当面は賃上げがどの程度広がるか、物価高をカバーするか、という点に絞られてくるのではないか?
しかし、更に巨視的に見るなら、アメリカ帝国の覇権=ドル支配が、中露非米諸国の台頭により突き崩されつつあるという大局観が重要。そして、アメリカは覇権を喪失しないために、ますます中露敵視と、非米諸国への恫喝と懐柔を強めるだろう。
だが、それこそが多極化という世界史的趨勢を読み違えたという意味でのアメリカ自滅策に他ならない。
日本はアメリカ自滅の大波を被らないようにするためには、隠然たる中露強調が得策と考えている。
中期的には現状の政策をあまり変えずにアメリカの自滅を待つということでよいのではないか?
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