• このエントリーをはてなブックマークに追加

りゃんさん のコメント

政治参加を「選挙」に限って話題にしているのもおかしなはなしだとおもう。われわれは広く
言論活動を通じて相互に政治意識に影響を与え、与えられているのである。

さらに、わたしは時々、「米国をいくら罵倒しようが、ロシアが良い国だということにはならない」
というようなことをいうが、そっくりそのままこのロジックがあてはまる。
「民主主義をいくら罵倒しようが、権威主義、独裁主義が良いことにはならない」。これらについては
また別に考える必要があるのだ。

この点の視点として、憲法学の通説から考えると、こんなふうになるとおもう。
まず、至高の価値は、「個人の尊厳の尊重」であり、それを実現する必要条件が人権尊重である。
そして人権を尊重するための制度的保障が民主主義なのである。
であるから、人権が保障されるなら、なにも民主主義でなく、哲人政治でも独裁でもいっこうにかまわない。
さらに、わたしの立場では、人権そのものが地域の歴史や宗教などによる特殊性が当然にあり、
欧米の人権がただちに世界中で適用されることにはならない。

しかしその一方で、一定以上グローバル化した現在、あまりに価値観の違う地域には、危惧を感じざるをえない。たとえば、一種のスカーフをかぶってない女性は殺されるとか、学校に行こうとしただけで女性が殺されるとか、太陽電池の原料をつくるために奴隷労働させられている地域があるのに中央政府が説明責任を果たさないとか。

こういうことを含め、さまざまなことに発言するのも、政治参加の一種であるとおもっている。
ただ、文句の多そうな高齢者が、とくに仕事もなく、家族を養うようなこともないのに、なんでもっと街頭にでて
たったひとりでも言いたいことを発言しないのだろうか。そこはわりと不思議だ。
No.11
14ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。