• このエントリーをはてなブックマークに追加

中庸左派さん のコメント

>ウクライナ戦争を強力に進めるバイデン政権にとって、日本政治に多大な影響力を持つ安倍元首相はよきパートナーと見なされていたか。
 
 田中宇氏は「安倍元首相殺害の深層」(2022年7月10日 )という記事において次のような見解を示した。

https://tanakanews.com/220710abe.htm

「安倍はプーチンらロシアとの関係も維持しており、ロシア政府はウクライナ開戦後、岸田首相や林外相らを入国禁止の制裁対象にしたが、岸田の後ろにいて日本で最も権力を持っていた安倍は制裁対象にしなかった。」

「安倍がプーチンとの関係を利用して訪露などして対露和解を進め、日本を資源不足の危機から救う展開が期待できた。そのため、露政府は安倍を入国禁止の対象に入れていなかったと考えられる。」

「だがその安倍は今回、ロシアなどが日本への資源輸出を止める報復措置を強め始め、安倍の出番が近づいたまさにそのタイミングで殺されてしまった。」

 今年1月19日 のRTに掲載された論評記事「ドミトリー・トレニン:2023年はロシアにとって成功か失敗かの年になる」の中に安倍晋三の名が出ていた。
 https://www.rt.com/russia/570064-russias-foreign-policy-2023/

「日露関係では、安倍晋三元首相が築き上げた協力関係が、冷戦時代の敵意に取って代わられている。西ヨーロッパとは対照的に、日本はロシアとのエネルギー関係を断ち切るつもりはありません。しかし、日米同盟の再活性化は、ロシアと中国の軍事・政治的関係の強化と朝鮮半島での緊張の高まりと相まって、すべてロシア、中国、北朝鮮とのかつての対決への回帰を示しています。」

 安倍晋三はロシアからみて、好ましい政治家であったように見える。

 一方、中国から見ると、靖国参拝といった保守派路線を警戒する向きが強かったように見える。

 個人的には、安倍晋三といえば、戦争法や特定秘密保護法といったタカ派路線に加えて、モリカケ、桜を見る会のような政治腐敗のイメージである。

 「安倍政治を許さない」というスローガンを我が家に掲示していたものだった。(実は今も・・・)

「左翼リベラルなどは安倍を敵視してきたが、安倍は今後の日本に必要な権力者だった。」「左翼リベラルなど野党やマスコミが事態の本質に気づく可能性はほぼゼロなので、そちらからの転換はない。マスコミ権威筋が頓珍漢なまま」(田中宇氏)

 以上のような安倍晋三の多面性や肯定的評価に接して、私としては困惑の度合いを強めたというのが、正直なところ。しかし、安倍晋三の不自然な死という事実を前にすると、サヨクのトンチンカンで短絡的世界観では図れない政治的深奥を考えざるを得ない。
No.4
20ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。