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中庸左派さん のコメント

>2023年1月17日、別のダボス会議でキッシンジャーは部分的な撤退を開始し、長年反対してきたウクライナのNATO加盟は「適切な結果だ」と述べた。 …このような状況下で中立ウクライナという考えはもはや意味を持たない。」

 アメリカ帝国における同調圧力、特定意見の抑圧という点では、FOXnewsがタッカーカールソンを馘首したことにも透けている。

 タッカーカールソンは、トランプの代弁者であったし、ウクライナ支援反対の急先鋒であった。

 キッシンジャーの変節もその流れに位置付けることはできそうだ。

 しかし、ロシアの特別軍事作戦の現実の戦況や見通しは、当事国のどちらが状況を有利にコントロールしているか、という点が重要ではないか?

 この点から見ると、ウクライナの「攻勢」は、未だ足踏み状態のようである。

https://www.bbc.co.uk/news/world-europe-65550427

 また、ロシアに対する経済制裁は失敗に終わっている。

https://www.spectator.co.uk/article/why-the-economic-war-against-russia-has-failed/

 以上の状況から、ウクライナ側がロシアに対して、状況をコントロールを出来ているとは言い難い。

 ウクライナは不利乃至負けているのが現況と見るべきだ。

 とすると、武器支援をしているアメリカ帝国等西側が今後どうするか、ということになるが、この点ではアメリカ帝国等西側内では意見が割れているということが実情のようだ。

https://news.antiwar.com/2023/05/12/officials-in-washington-europe-divided-over-future-of-ukraine-war/

 私自身は、ロシアの特別軍事作戦は、①ウクライナのNATO加盟阻止=ウクライナ緩衝地帯化、②クリミア、ウクライナ東南部のロシア併合、以外に外交交渉的解決はない、と考えている。

 国際社会の「世論」としても、①、②に反対するのは、所詮西側G7諸国あたり(否、フランス、ドイツのホンネは①②賛成ではないか?)だけであろう。

 しかも、ロシアからすれば、①②が達成できないなら、特別軍事作戦を実行した意味がない。

 私は組合活動家時代、交渉において、必ず獲得しなければならない「獲得目標」を設定して、組合交渉に臨んでいた。それは、彼我の状況を踏まえた現実的目標であることは言うまでもない。空論ではない、現実的獲得目標でなければならない。

 だから、私は自らの設定した現実的獲得目標をブレることなく追求した。

 私はプーチンロシアの獲得目標は①②以外はあり得ないと考えている。核兵器を有するロシアには、力による現状変更の資格がある。その現実認識のない交渉は、私の「経験」からすると、空論である。

 ウクライナが敗北しないなら、収まりつかない。私はそれが現実的解決だと考えている。
No.10
19ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。