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中庸左派さん のコメント

 孫崎先生のお話に感銘を受けた、或いは勉強になった、納得がいった、という感想が多かったということの裏返しには、主流権威筋メディアによる「大本営発表」の問題が大きいのであろう。

 主流権威筋メディアは、両論併記をせず、異論を許さない一方的内容に堕している。

 ある種の「公式見解」の強要と化している。例えば、次のようなもの。

 コロナウイルスはコワイ。

 mRNAワクチン接種は安全だし、集団免疫獲得のため、皆接種するべき。

 ロシアはウクライナを侵略した。だから、西側の武器支援は正しい。ウクライナからロシア軍を追い出すべきだ。

 中国や北朝鮮の軍事力に対抗するためには、防衛力強化と日米同盟強化が必要。

 などなど、主流権威筋メディアが一方的に押し付ける「公式見解」は多い。

 上記については、テレビ・新聞等の主流権威筋メディアでは、右から左までほぼ同じ論調になっている。

 この傾向は、新型コロナ禍やロシアの特別軍事作戦報道で顕著になっている。

 しかし、この社会に様々な異論がありうるのは当たり前の話。上記の「公式見解」として、押し付けられている事柄全てに、私としては反論がある。そして、そうした反論異論を持つ人間は、私以外にもゼッタイに沢山いる。

 しかし、この事実現実を、主流権威筋メディアは無視するのである。そこが問題なのである。或いは、「公式見解」に対する異論反論を「陰謀論」とレッテル貼りして切り捨てる。

 異論反論を許さない、異論反論を無視する「公式見解」だけの報道は、「大本営発表」であり、ゼッタイに間違っている。

 その意味で、主流権威筋メディアのあり方は批判され、問われるべきである。

 端的な話、孫崎先生がテレビ等大衆に訴求力のある媒体で発言する機会があるだけで言論状況は違ってくると考えている。

 「公式見解」に合致する識者のみの意見しか、メディアで取り上げないなら、それは一種の言論弾圧である。

 良識や論理的合理性に裏打ちされた見解を意図的に無視、黙殺することは言論弾圧に等しい。ムリヤリ口を塞ぐ必要はないわけだ。その意味では、現代の主流権威筋メディアは意図的な無視、黙殺により、よりスマートな言論弾圧の手法を作り上げたかのようだ。

 私は、そのことにとても危機感を持っている。
No.2
18ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。