記事へ戻る 中庸左派さん のコメント 中庸左派 この論者はイギリス人らしいが、論旨から推察するに、この論文から滲み出ているキブンは、西欧エリートの傲慢と知的退廃だと見ている。 >米国が同盟国に求めるものは一体どこにあるのだろうか。その答えは、国家情報会議(National Intelligence Council)の『Global Trends 2040』(17年後の5つのシナリオを想定した報告書)にある。その中で最も望ましいのは、米国がかつて自由世界と呼ばれた国々の復活を主導する「民主主義のルネサンス」であることは明らかだ。 「民主主義のルネサンス」?正直、こうした短絡的な欧州人の世界観にウンザリする。 私も同様に、単純化、短絡化した論法を言わせてもらうなら、私は戦争をしないことが最も大事なことであって、民主主義は選択的優先度は二の次である。 アメリカ帝国が仕込むカラー革命は、「民主主義」の押し売りであり、内政干渉に過ぎない。民主主義ルネッサンスだかなんだか、知らないが、他国を破壊する権利はアメリカ帝国にはない。 アメリカ帝国は、イラク、アフガニスタン、シリア、ウクライナなどで数々の破壊と殺戮を繰り返してきた。それがアメリカ帝国の戦争の姿であった。 これら、全ての国で逆に「民主主義」には、たいした価値がないことが証明されている。だからといって、それを、良い悪いと言っても無意味である。アメリカ帝国の戦争を経て、「民主主義」なるものが、普遍的世界観として遍く行き渡るなど、妄想に過ぎないから。 少なくとも、アメリカ帝国の戦争は、徹頭徹尾、破壊と殺戮であった。 その事実現実を直視せよ、と言いたい。 民主主義=正義という短絡から脱しない限り、「民主主義のための戦争」のような、明白な論理矛盾と倒錯に陥ることを防げなくなる。 だから、むしろ「民主主義」はキケンだ、と見た方が良いと考えている。 >2018年に課された米国の制裁下にある李氏は興味を示さなかった。同氏のシャングリラでの演説は、米国(「ある国」)が「他国の内政や事柄に意図的に干渉し、頻繁に一方的な制裁に訴えている」と批判し、驚くほど戦闘的だった この「鈍感力」のほうが、よほど驚くべきことだ。 「中国のアナリストは、米国側が中国との交流を求めていると主張し続けているにもかかわらず、ワシントンが過ちを正し、誠意を示し、より高いレベルの公式交流の再開を求めるために中国に対して挑発的でなくなる兆候はないと述べた。このような自己矛盾に満ちた行為は、米国が望むものをもたらすことはないだろうと専門家は指摘している。」(GlobalTimes2023 年 6 月 6 日) 一般に、大声で悪口を言いながら、相手方に対話を求めるという行為は、よほど自分に自信がある傲慢さがないと、出来ないことだと思われる。ここに言う「自己矛盾に満ちた行為」というのは、即ちアメリカ帝国の傲慢さを物語るものだろう。 >2002 年の「悪の枢軸」、イラン、イラク、北朝鮮はスピーチライターのフィクションでした。2023年の「悪意の枢軸」、中国、ロシア、イランは現実だ。 この論者は、他者を尊重し、向き合うのでなく、悪夢化して、対立を煽る、その不毛や理不尽に思いが及ばない。西欧エリートの傲慢と思想的退廃を見る。 ついでに言うなら、我が日本はそうした傲慢な西欧エリートに名誉白人の称号を頂いて、先進的西欧文明の末席を占めることでご満悦になっている、極めて情けないイメージである。 >潜在的に最も危険なシナリオは、中国、ロシア、そしておそらくイランによる大連合、つまりイデオロギーではなく補完的な不満によって団結した「反覇権主義」連合だろう。 これは、アメリカ帝国による一極覇権主義に対する脅威となる大国群への危機感の吐露であろう。なんのことはない、アメリカ帝国による覇権維持にご都合主義的に固執しているだけだ。没落した大英帝国のエリートは、未だにアメリカ帝国にコバンザメのようにくっついて、パックスアメリカーナのおこぼれに与りたいのだろうが、まことに浅ましいことだ。 世界は、新冷戦か或いは多極化か、いずれにせよ、アメリカ帝国の覇権崩壊が始まっていることの表現であろう。中露、グローバルサウスはそれを見据えた新たな国際秩序の構築に動き始めている。 私は傲慢、知的退廃、戦争、殺戮に満ちた西欧文明の世界観が一度リセットしたらいいのではないか、と考えている。 その意味で、中露グローバルサウスなど多様な文明観がもっと世界観を多様に変革したほうがよい、と考えている。 No.2 17ヶ月前 Post このコメントは以下の記事についています 論評「米国は依然世界をリードしているが、同盟国(欧州)は不安を抱いている。多くの欧州人... 孫崎享のつぶやき 元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。 » このブロマガへ
中庸左派 この論者はイギリス人らしいが、論旨から推察するに、この論文から滲み出ているキブンは、西欧エリートの傲慢と知的退廃だと見ている。 >米国が同盟国に求めるものは一体どこにあるのだろうか。その答えは、国家情報会議(National Intelligence Council)の『Global Trends 2040』(17年後の5つのシナリオを想定した報告書)にある。その中で最も望ましいのは、米国がかつて自由世界と呼ばれた国々の復活を主導する「民主主義のルネサンス」であることは明らかだ。 「民主主義のルネサンス」?正直、こうした短絡的な欧州人の世界観にウンザリする。 私も同様に、単純化、短絡化した論法を言わせてもらうなら、私は戦争をしないことが最も大事なことであって、民主主義は選択的優先度は二の次である。 アメリカ帝国が仕込むカラー革命は、「民主主義」の押し売りであり、内政干渉に過ぎない。民主主義ルネッサンスだかなんだか、知らないが、他国を破壊する権利はアメリカ帝国にはない。 アメリカ帝国は、イラク、アフガニスタン、シリア、ウクライナなどで数々の破壊と殺戮を繰り返してきた。それがアメリカ帝国の戦争の姿であった。 これら、全ての国で逆に「民主主義」には、たいした価値がないことが証明されている。だからといって、それを、良い悪いと言っても無意味である。アメリカ帝国の戦争を経て、「民主主義」なるものが、普遍的世界観として遍く行き渡るなど、妄想に過ぎないから。 少なくとも、アメリカ帝国の戦争は、徹頭徹尾、破壊と殺戮であった。 その事実現実を直視せよ、と言いたい。 民主主義=正義という短絡から脱しない限り、「民主主義のための戦争」のような、明白な論理矛盾と倒錯に陥ることを防げなくなる。 だから、むしろ「民主主義」はキケンだ、と見た方が良いと考えている。 >2018年に課された米国の制裁下にある李氏は興味を示さなかった。同氏のシャングリラでの演説は、米国(「ある国」)が「他国の内政や事柄に意図的に干渉し、頻繁に一方的な制裁に訴えている」と批判し、驚くほど戦闘的だった この「鈍感力」のほうが、よほど驚くべきことだ。 「中国のアナリストは、米国側が中国との交流を求めていると主張し続けているにもかかわらず、ワシントンが過ちを正し、誠意を示し、より高いレベルの公式交流の再開を求めるために中国に対して挑発的でなくなる兆候はないと述べた。このような自己矛盾に満ちた行為は、米国が望むものをもたらすことはないだろうと専門家は指摘している。」(GlobalTimes2023 年 6 月 6 日) 一般に、大声で悪口を言いながら、相手方に対話を求めるという行為は、よほど自分に自信がある傲慢さがないと、出来ないことだと思われる。ここに言う「自己矛盾に満ちた行為」というのは、即ちアメリカ帝国の傲慢さを物語るものだろう。 >2002 年の「悪の枢軸」、イラン、イラク、北朝鮮はスピーチライターのフィクションでした。2023年の「悪意の枢軸」、中国、ロシア、イランは現実だ。 この論者は、他者を尊重し、向き合うのでなく、悪夢化して、対立を煽る、その不毛や理不尽に思いが及ばない。西欧エリートの傲慢と思想的退廃を見る。 ついでに言うなら、我が日本はそうした傲慢な西欧エリートに名誉白人の称号を頂いて、先進的西欧文明の末席を占めることでご満悦になっている、極めて情けないイメージである。 >潜在的に最も危険なシナリオは、中国、ロシア、そしておそらくイランによる大連合、つまりイデオロギーではなく補完的な不満によって団結した「反覇権主義」連合だろう。 これは、アメリカ帝国による一極覇権主義に対する脅威となる大国群への危機感の吐露であろう。なんのことはない、アメリカ帝国による覇権維持にご都合主義的に固執しているだけだ。没落した大英帝国のエリートは、未だにアメリカ帝国にコバンザメのようにくっついて、パックスアメリカーナのおこぼれに与りたいのだろうが、まことに浅ましいことだ。 世界は、新冷戦か或いは多極化か、いずれにせよ、アメリカ帝国の覇権崩壊が始まっていることの表現であろう。中露、グローバルサウスはそれを見据えた新たな国際秩序の構築に動き始めている。 私は傲慢、知的退廃、戦争、殺戮に満ちた西欧文明の世界観が一度リセットしたらいいのではないか、と考えている。 その意味で、中露グローバルサウスなど多様な文明観がもっと世界観を多様に変革したほうがよい、と考えている。 No.2 17ヶ月前 Post このコメントは以下の記事についています 論評「米国は依然世界をリードしているが、同盟国(欧州)は不安を抱いている。多くの欧州人... 孫崎享のつぶやき 元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。 » このブロマガへ
>米国が同盟国に求めるものは一体どこにあるのだろうか。その答えは、国家情報会議(National Intelligence Council)の『Global Trends 2040』(17年後の5つのシナリオを想定した報告書)にある。その中で最も望ましいのは、米国がかつて自由世界と呼ばれた国々の復活を主導する「民主主義のルネサンス」であることは明らかだ。
「民主主義のルネサンス」?正直、こうした短絡的な欧州人の世界観にウンザリする。
私も同様に、単純化、短絡化した論法を言わせてもらうなら、私は戦争をしないことが最も大事なことであって、民主主義は選択的優先度は二の次である。
アメリカ帝国が仕込むカラー革命は、「民主主義」の押し売りであり、内政干渉に過ぎない。民主主義ルネッサンスだかなんだか、知らないが、他国を破壊する権利はアメリカ帝国にはない。
アメリカ帝国は、イラク、アフガニスタン、シリア、ウクライナなどで数々の破壊と殺戮を繰り返してきた。それがアメリカ帝国の戦争の姿であった。
これら、全ての国で逆に「民主主義」には、たいした価値がないことが証明されている。だからといって、それを、良い悪いと言っても無意味である。アメリカ帝国の戦争を経て、「民主主義」なるものが、普遍的世界観として遍く行き渡るなど、妄想に過ぎないから。
少なくとも、アメリカ帝国の戦争は、徹頭徹尾、破壊と殺戮であった。
その事実現実を直視せよ、と言いたい。
民主主義=正義という短絡から脱しない限り、「民主主義のための戦争」のような、明白な論理矛盾と倒錯に陥ることを防げなくなる。
だから、むしろ「民主主義」はキケンだ、と見た方が良いと考えている。
>2018年に課された米国の制裁下にある李氏は興味を示さなかった。同氏のシャングリラでの演説は、米国(「ある国」)が「他国の内政や事柄に意図的に干渉し、頻繁に一方的な制裁に訴えている」と批判し、驚くほど戦闘的だった
この「鈍感力」のほうが、よほど驚くべきことだ。
「中国のアナリストは、米国側が中国との交流を求めていると主張し続けているにもかかわらず、ワシントンが過ちを正し、誠意を示し、より高いレベルの公式交流の再開を求めるために中国に対して挑発的でなくなる兆候はないと述べた。このような自己矛盾に満ちた行為は、米国が望むものをもたらすことはないだろうと専門家は指摘している。」(GlobalTimes2023 年 6 月 6 日)
一般に、大声で悪口を言いながら、相手方に対話を求めるという行為は、よほど自分に自信がある傲慢さがないと、出来ないことだと思われる。ここに言う「自己矛盾に満ちた行為」というのは、即ちアメリカ帝国の傲慢さを物語るものだろう。
>2002 年の「悪の枢軸」、イラン、イラク、北朝鮮はスピーチライターのフィクションでした。2023年の「悪意の枢軸」、中国、ロシア、イランは現実だ。
この論者は、他者を尊重し、向き合うのでなく、悪夢化して、対立を煽る、その不毛や理不尽に思いが及ばない。西欧エリートの傲慢と思想的退廃を見る。
ついでに言うなら、我が日本はそうした傲慢な西欧エリートに名誉白人の称号を頂いて、先進的西欧文明の末席を占めることでご満悦になっている、極めて情けないイメージである。
>潜在的に最も危険なシナリオは、中国、ロシア、そしておそらくイランによる大連合、つまりイデオロギーではなく補完的な不満によって団結した「反覇権主義」連合だろう。
これは、アメリカ帝国による一極覇権主義に対する脅威となる大国群への危機感の吐露であろう。なんのことはない、アメリカ帝国による覇権維持にご都合主義的に固執しているだけだ。没落した大英帝国のエリートは、未だにアメリカ帝国にコバンザメのようにくっついて、パックスアメリカーナのおこぼれに与りたいのだろうが、まことに浅ましいことだ。
世界は、新冷戦か或いは多極化か、いずれにせよ、アメリカ帝国の覇権崩壊が始まっていることの表現であろう。中露、グローバルサウスはそれを見据えた新たな国際秩序の構築に動き始めている。
私は傲慢、知的退廃、戦争、殺戮に満ちた西欧文明の世界観が一度リセットしたらいいのではないか、と考えている。
その意味で、中露グローバルサウスなど多様な文明観がもっと世界観を多様に変革したほうがよい、と考えている。
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