中庸左派さん のコメント
このコメントは以下の記事についています
A-1 米軍制服組トップ「ウクライナ反攻は遅い」 地雷が障害( 7 月 19 日日経) 米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は 18 日の記者会見でウクライナの反転攻勢に関し「ゆっくりで困難を伴い、大きな代償を払う」と語った。「真の問題は地雷だ」と言及し、除去に向けた支援を続ける姿勢を示した。 ミリー氏は「反攻前に実施したさまざまな机上演習ではある程度の前進を予測していた」と指摘。反攻は予想より遅いとして「その理由は実態のない演習上の戦争と本物の戦争の違いだ」と話した。「本物の戦争とは不確実なものだ」と断言した。 ロシア軍は反攻に備えてウクライナ東部や南部で大量の地雷をまいたとされる。 ミリー氏は「部隊が地雷を抜けようとすれば(進軍の)速度は遅くなるし、それは正しいことだ」と力説した。「私の考えでは全く失敗ではない。そんな結論を出すことは早すぎる」と言明し、反攻の遅さは作戦の失敗を意味しないとした。 ロシア軍
その観点から、以下述べてみたい。
>ミリー氏は「部隊が地雷を抜けようとすれば(進軍の)速度は遅くなるし、それは正しいことだ」と力説した。「私の考えでは全く失敗ではない。そんな結論を出すことは早すぎる」と言明し、反攻の遅さは作戦の失敗を意味しないとした。
この人は、アメリカ帝国の中では、比較的冷静かつ現実的に戦況を見ている人だと見ている。
しかし、露わになった事実からするなら、希望的観測、或いはポジショントーク、その意味で誤った認識を語り、全体としてウクライナ応援団をミスリードしている感は否めない。
この間、事実はなんであったか?
事実はアメリカ帝国は、ウクライナ支援のための弾薬不足のために、クラスター爆弾まで供与することに追い込まれている、ということだ。
さらに、武器支援の行き詰まりは、「マーク・ミリー米国統合参謀本部議長は、兵器の供給に必要な時間と資金を理由に、米国はウクライナの反撃を支援するのに十分なF-16戦闘機を供給することがまったくできないと述べた。」とのRTの報道からも読み取れる。
https://www.rt.com/news/579939-pentagon-explains-f16-delay/
Moon of Alabama、7月18日の記事は「ウクライナ情勢報告 - 現実は戦争シナリオに勝つ」がタイトルであった。
「ウクライナでの戦争が始まった当初、私は、「西側」のプロパガンダが地道に宣伝してきた「ウクライナが勝利している」という誤ったシナリオでは、現実の戦争には勝てないと指摘した。戦争が続く中、私は何度も何度もその点を指摘した。」
事実は、今、この筆者の言うとおりである。すでに、畳み掛けるロシア軍の反攻作戦が開始され、ウクライナ軍は崩壊するだろう。
さらにMoon of Alabamaの筆者は書く。西側は供給した複合兵器を効果的にウクライナが活用していないかの言い訳をしているが、現実はそうではない、と。
「ウクライナ側は死傷者の増加を恐れていない。彼らは6月上旬の反攻の当初、複合兵器を使った戦闘を試した。数日間、何度も試行錯誤を繰り返した後、彼らは攻撃が失敗し、損失がますます大きくなり、持続不可能になったことを指摘した。西側がウクライナに送った戦車やその、るは他の資材の3分の1は、ロシアの地雷原や防衛線を突破するための「射撃と機動」の試みで破壊された。
ウクライナはその後、歩兵の小集団が少しずつ前進しようとする現在の「蚊戦術」に戻った。こうして、より多くの戦車が失われる可能性は、より多くの人命が失われる可能性に取って代わられた。
複合兵器の攻撃ならもっと成功するだろうというのは、単なる誤りである。」
https://www.moonofalabama.org/2023/06/no-such-propaganda-delusions-will-not-win-the-war.html
因みに、シカゴ大学のミアシャイマー教授は、露宇の戦争は「ロシアが勝つ」と断言している。理由は、消耗戦におけるウクライナの兵力と火力の、ロシアとの格差である。軍事力の圧倒的な差が、ロシア勝利の理由という、極めて明快かつ論理的かつ常識的見解であった。
私もそう考えてきた。ある意味、論理的思考力と常識があれば分かるハナシだ。
https://youtu.be/tYK3ZcuSFhA
そこで、問題が出てくる。
常識的思考力や論理的思考力、或いは事実現実を客観的に判定する能力があれば、ウクライナ応援団のような愚かなポジションをとることはないのではないか?
私はこのように考えてきた。しかるに、今、日本は圧倒的にウクライナ応援団が多数派である。即ち、B層である。
何故、かくも日本人はB層ばかりなのか?
日本人B層についての論評ではなく、西側プロパガンダに関する分析であるが、こんな論評が参考になるのではないか?
https://strategic-culture.org/news/2023/07/17/a-bonfire-of-the-vanities/
アラステア・クルックという人の論評。
「ウクライナ:勝ち目のない戦争に勝つには?さて、エリートたちの答えは、「物語」である。ウクライナが勝ち、ロシアは「割れている」と現実に反して主張することだ。しかし、そのような思い上がりは、結局のところ、現地の事実によって打ち砕かれる。西側の支配層でさえ、ウクライナの攻勢を成功させるという彼らの要求が失敗に終わったことを見抜いている。結局のところ、軍事的事実は政治的なうわべだけの話よりも強力なのだ:一方が壊滅し、その多数の死者がドグマを覆す悲劇的な「代理人」となる。」
要するに、事実現実ではなく、西側エリートは「物語」を眺めているだけだ、と。見たいユメを見ているファンタジーのセカイにいるわけだ。
見たいユメの本質は、パックスアメリカーナである。
B層の本質はパックスアメリカーナのユメの中の住人ということだ。
この意味では、アメリカ帝国を疑うとか、批判的に見るという分析視角は一定の知的水準に達したヒトの作法、と言って良い。
格好の事例を提示できる。
「小学生」とchange氏である。この二人には、アメリカ帝国を疑う、或いは批判的に見る、というリテラシーが欠如している。
アメリカ帝国のプロパガンダをほぼ疑わずに鵜呑みにしている。
だから、彼らはロシアの特別軍事作戦に的ハズレな非難をしたし、戦況も見誤り、愚かにもウクライナ応援団に堕した。
同様に、彼らは新型コロナ騒動においても、ワクチン接種狂騒曲に飲み込まれ、CDCや製薬会社(これらはほぼアメリカ帝国と言い換えて良い)のいうことを鵜呑みにしたB層の一員であった。この点は、彼らのmRNAワクチンに関する過去の発言履歴をみると確認できた。
しかし、mRNAワクチン接種後死者は2000人を超えた。日本は戦争中のウクライナよりも多い、世界最多の人口減少国にもなった。ワクチン接種しても、ワクチンによる免疫力低下により、打てば打つほど、感染者、死者も増えた。超過死亡数は2022年、約10万人で内コロナ死は4万人に過ぎない。原因については、少なくとも、コロナ関連死だけでなく、ワクチン接種を疑うべきだ。
誤解なきように言えば、「小学生」とchange氏は、単にB層であっただけで、それは彼らの価値観の問題に過ぎない。ワクチン接種も、打ちたければ、打てばよいだけのハナシ。ご勝手に、である。
しかし、層としてB層を見た場合、彼らのようなワクチン接種派が増えれば増えるほど、接種回数を増やすほどに、死者、感染者をふやした可能性は否定できない。特に、意思表示できない高齢者にムリヤリ打たせたような社会的圧力もあり得たと考えている。
だから、この意味でB層(ワクチン接種派)は、社会に害悪を撒き散らした可能性がある。
このように、アメリカ帝国のプロパガンダを疑わないと、結果的に死ななくて良い死者を増やすことになる可能性がある。だから、たとえ、B層が善意であっても、嘲笑うだけで済むハナシではない所以だ。
「小学生」とchange氏にアドバイスするとしたら、一言、アメリカ帝国を疑え、もっと批判的に見よ、である。
これが出来ないから、結果的にB層として、「小学生」とchange氏は間違い続けるのである。
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