• このエントリーをはてなブックマークに追加

りゃんさん のコメント

記事中にある「ロシア的な法を一切無視した行動を・・・、アメリカの民主主義が結果的に認めてしまう」が重要なポイントだ。これを我が身におよぶこととして考えるべきだろう。

たとえば、北朝鮮がロシアに弾薬等(噂レベルでは場合によっては兵士も)を供給するといわれているが、これは、ロシアが今現在弾薬不足(多分兵士も)に直面していることを示しているとともに、もし本当に供与されるなら、北朝鮮との武器取引を禁じた国連安保理決議違反であることになる。ロシアという国が自分で決めたことも守らない違法国家であることが、さらにますます明らかとなるだけでなく、これを支持するヒトビトも、クチさき反米であるだけでなく、反国連であることが明らかになったといえよう。

ウクライナ新国防相のウメロウはrussian colonialismという言葉を使いつつ、ツイートしている(エックスしている?)。この視点からだと、ヒトビトは植民地主義者でもある。
For me, this war did not begin in 2022, and not even in 2014. For my family and the Crimean Tatar people, the war with russia began several centuries ago, when moscow first occupied my native Crimea.
https://twitter.com/DefenceU/status/1699519188505710823

この世論調査については、「ウクライナを支援する予算を承認すべき」かどうかが問いである点もポイントだ。これが「ロシアの侵略にウクライナが勝利することがアメリカにとって重要」かどうかという問いであれば、レーガン研究所の世論調査では。次の結果だ。
Three-quarters of Americans say that it is important to the United States that Ukraine wins the war against Russian aggression, including bipartisan supermajorities of Democrats (86%) and Republicans (71%).
https://www.reaganfoundation.org/reagan-institute/centers/freedom-democracy/reagan-institute-summer-survey/

今回記事と整合的に理解するなら、「ウクライナは勝利すべきだが、カネは払いたくない(他国が出せ)」ということで、多くの米国人のホンネであろう。米国は、「応分の負担を負え」、というロジックをよく使う。トランプも大統領のとき、「もし日本が攻撃されれば、米国は第三次世界大戦を戦う。米国は私たちの命と財産をかけて日本人を助けるために戦闘に参加する。米国はいかなる代償を払っても戦う。いいかい?」「しかし、もし米国が攻撃されても日本は私たちを助ける必要は全くない。日本人は米国への攻撃をソニー製のテレビで視ることができる。これが小さな違いか、どうだ?」と言った。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/70b47f74f73163e407db1a52a013dfddcc8306c9

マクロンも、ほんとうに米国が撤退するとなると、必死に抵抗するだろうとわたしはおもっている。EU自体が崩壊しかねないからだ。何度か書いているが、EUの軍事面をNATO(つまり米国)に依存してきたことが問題の底流にある。もっとも世界史の流れのなかで、ほかに道があったのかというとむずかしいのだろうし、EUという理念のなかにロシアとの戦争自体がなかったのかもしれない。日本も参考になるとおもう。

米国は最近もブリンケンがウクライナ訪問し、着々と軍事援助の布石をうっている。バイデン政権にとって今現在の世論はさほど重要でなく、「2024年の大統領選の少し前のウクライナでの大勝利」が重要であるとするならば、大きな進展がはじまるのは2024年2月末ごろからであろう。
No.11
14ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。