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p_fさん のコメント

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p_f
RT 6 Sep, 2023

なぜ「世界の多数派」はウクライナ紛争を西側のパワー衰退の一例と見るのか
https://www.rt.com/russia/582455-declining-europe-america-power/

殆どの人は、欧州民族は植民地主義者だと考えており、彼らの権力支配を終わらせたいと願っている-

外交防衛政策評議会議長etc. フョードル・ルキヤノフ記

2023年の秋になり、ウクライナ紛争は国際政治・経済情勢の重要な一部となっている。敵対行為の停止は期待できない。同時に、一方の側の決定的な勝利も、妥協的な和平合意も、当面は実現しそうにない。

ウクライナ情勢は依然として、世界のパワーバランスに影響を与える最も重要な要因である。

戦闘が始まったとき、ロシアと西側の関係が急性期に入ったことは直ぐに明らかだった。しかし、紛争の深刻さと持続性は予想を超えるものだった。2022年2月の時点では、現在のNATOによるウクライナへの軍事技術支援のレベルや、ロシアと西側諸国とのあらゆる関係の徹底的な解体を想像できた人は殆どいなかっただろう。

第一段階の予測は誰にとっても上手くいかなかった。モスクワは、ウクライナの軍事的・政治的・世論的なムードと、米国とその同盟国がキエフをここまで支援する意思を見誤った。西側諸国は、ロシアの経済システムは外部からの封鎖には耐えられないが、世界経済はモスクワなしでも比較的痛みを伴わずにやっていけると思い込んだのが間違いだった。敵対勢力に方向転換と譲歩を迫ることができるという両者の認識は、現実と一致しなかった。

初期の段階で犯した過ちは、それ以前に形成された固定観念の結果であった。ニュアンスを取り除けば、敵対者は互いに相手の弱さを誇張し、ライバルを「張子の虎」と勘違いしていた。これは今でも要素の一部ではあるが、どちらかといえばプロパガンダの言葉の綾としてである。このゲームは、膠着状態から脱出するために、各陣営がその優位性を動員し、決定的な優位性を蓄積しようとする長引くプロセスに変わった。ロシアと西側の対立の激しさは増しているが、その質は高まっていない。

最も大きな変化は、紛争の影響を受けてはいるものの、紛争に関与していない世界の一部で起こっている。現在ロシアで流行している「世界の多数派」という概念は、人類の非西洋的な部分に適用されるもので、統合された共同体を示唆しているため、いささか混乱を招いている。しかし、このマジョリティの本質は異質性であり、西欧が提供する普遍的な価値観の統一とは対照的である。しかし、この言葉は、西側政治の伝統に従ったプロセスに引き込まれることを望まない国々という輪郭を描いている。ウクライナ危機は西側の政治文化の産物であり、直接的な参加国は全てそれに属している。極端な反西側姿勢をとるロシアもまた、西側の軍事・政治パラダイムの中で行動している(あるいは行動せざるを得ない)。

世界の多数派の間では、国際舞台で長い間ルールを決めてきた人々の影響力が弱まりつつあるという意見が高まっている。このことは、西側諸国とロシアが、彼らが望む以上に互いに依存し合っていることを物語っている。勿論依存の度合いは様々で相対的なものだが、第三国に何かを押し付ける力は弱まりつつある。

とはいえ、待望の多極化した世界は予想以上に複雑であることが判明した。それは、幾つかの力の中心が孤立し、互いに何らかの形で連絡を取り合うということではなく、異なる力を持つ主体間の多様な相互関係のネットワークが出現しているということである。その繋がりは、水平的にも垂直的にもあまり整然とはしておらず、参加者の不均衡が非直線性に拍車をかけている。

ウクライナ危機は、世界の大多数にとって幾つかの現実的な意味を持つ。

第一に、西側諸国に公然と堂々と挑戦する勢力が出現し、西側諸国は相当な努力をしたにも拘わらず、それに対して何もできなかった。これによって、非西洋世界は益々独自に行動できるようになった。

第二に、グローバル・ノースの国々が互いに対立し始めたとき、それがグローバル・サウスにどのような影響を与えるかについては、係る国々は まだ気にしていない。

第三に、一般的には距離を置くが、特定の問題については関与するという方針は、利益をもたらす可能性があるが、それを巧みに利用しなければならない。

第四に、実りある関係は、可能であり必要であるが、それは、自らを必要不可欠な人間であると強く主張する高官たちに任せなくてもよい。彼らは往々にして国家/地域間の問題を解決せず、私利私欲に目が眩んで どん詰まり状態に陥る。

これらは全て、新しい国際的枠組みを形成するのに役立つ要素である。それはまだ現れていない。しかし、現在の紛争が終結したとき、当面の参加国にとって具体的な結果がどうであれ、最も立場を強化するのは世界の多数派諸国である。

ロシアと西側諸国との対立の真の勝者としてしばしば語られる中国だけでなく(そのような結論は直線的な論理からしか導かれない)、以前は従属的な役割を担っていた多くの国々が、今や自らを解放し、この拘束から抜け出そうとしている。

世界政治がより理性的になる可能性があると、私たちはあえて信じている。現実的な利益が公然とビジネスライクな方法で表明されるようになるからであり、それは、何世紀にも亘ってグローバル・ノースでは当たり前だった様々な救世主信仰を鵜呑みにすることには拠らない。そしてこの意味で、ウクライナ危機は広義の植民地主義とは実際に一線を画していると言えるだろう。
No.6
15ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。