• このエントリーをはてなブックマークに追加

中庸左派さん のコメント

>今日、覇権から脱覇権へ、この転換の時代に、覇権国家の下への各国の統合などあり得ない。

 この論者の問題意識を、私自身も共有するものである。

 一般に、「統合」といえば、一定の状況を強化したり、補強したりするために行われるものであろう。
 とは言え、強者同士が統合し、さらなる強者に変貌を遂げることもないとは言えないが、弱者連合による対抗措置、というケースも、統合には見受けられるものである。

 アメリカ帝国の覇権低下は、確実に進行中の事態である。それは、BRICSの拡大や、G20でのアメリカ帝国ら西側の影響力の翳りからも確実に言える。その意味では、今、日韓米の協力強化にしても、日米の軍事的政治的統合にしても、弱者連合の様相ではないか?

 因みに、アメリカ帝国自慢の軍事力も、実際には大したことないようである。アチコチの YouTubeを見ていると、ジェンダーとかLGBTQとか、アファマーティブアクションみたいな考え方で、アメリカ帝国軍は弱体化しているらしい。

 ま、私は別にいいんじゃない、という立場だが。

 多様性とか、「レインボー」で軍隊が弱体化するなら、それはそれで面白い。特に、暴戻をほしいままにしたアメリカ帝国なら、なおさら弱体化することが世界平和のためだ。

 Moon of Alabama、9月16日付は次のように、喝破している。

「アメリカ軍は、他の多くの西側諸国と同様に、ロシア軍が現在行っているような大規模な戦闘レベルで戦うことは現時点では不可能である。

それは陸軍だけでなく、海軍や空軍にも関係します。米国の造船能力は中国の200分の1である。米海軍の艦船はよく考えられていない荒くれ者だ。脚の短い F-35 ジェット機の稼働率はひどいものです。

にもかかわらず、米国の政治家はハイレベルの競争相手に対する戦争を扇動し続けている。

米国が現在保有している軍事力でロシアや中国と戦争をすれば、恥ずかしい結果となるだろう。絶対に試さないほうがずっと良いでしょう。」

https://www.foxnews.com/world/chinese-shipbuilding-capacity-over-200-times-greater-than-us-navy-intelligence-says

https://asiatimes.com/2023/09/takeaways-from-us-navys-littoral-combat-ship-fiasco/

https://www.defensenews.com/air/2022/03/16/full-weapons-tester-report-highlights-f-35-availability-software-problems/

 さて、日本政府、外務省、防衛省はこのような「情報」は当然知っているだろう。アメリカ帝国一辺倒ではなく、実は深謀遠慮があると、私は信じたい。官僚機構まで小学生並のB層では、日本にはアメリカ帝国とともに、自滅する未来しかない。
No.11
13ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。