巨視的に、というか、かなりザックリした切り口で日本政治を見るなら、問われていることはアメリカ帝国に追従するかどうか、という問題だろうと考えている。　

　なぜかと言うなら、物価高の背景にはロシアとウクライナの戦争がある。

https://mainichi.jp/articles/20231109/k00/00m/020/114000c

https://mainichi.jp/articles/20231020/ddm/005/070/118000c

　エネルギー等の輸入コスト増大が家計を圧迫している。

　では、その原因を作っている国はどこか？直接的当事者としてアメリカ帝国がある。アメリカ帝国によるウクライナへの武器支援等がなければ、ウクライナ敗北の形で戦争はとっくに終わっていた。

　日本はアメリカ帝国に追従せずに、ロシアとの天然ガスプロジェクト等、ロシアとの良好な経済関係を継続する選択肢もあったはずだ。

　しかし、日本はアメリカ帝国にNOと言えない西側属国の一員として、国益を毀損し、国民生活を圧迫する状況をむしろ推進している。今後、ロシアとどう関係改善するのか、見通しもたたない。

　また、円安が進行しているが、これなどは明らかにアメリカ帝国の利上げの影響を受けている。アメリカ帝国が利上げを続ければ、ドルが買われ、円が売られるのは当たり前だ。

　結果、輸入コストが増大し、日本は貧しくなる。ついでに、アメリカ帝国国債の価格も下落するから、日本が保有する資産価値も目減りすることだろう。

　日本はプラザ合意によるバブル経済とその崩壊、日米半導体摩擦といったアメリカ帝国による経済的な対日封じ込め政策により経済の根幹を叩きのめされてきた。

　アメリカ帝国による、謂わば「生かさず殺さず」みたいな手口に、日本は延々とやり込められている。

　いい加減、日本は脱却するべきである。

　ディズニーランドもマクドナルドも、アメリカンヒーローも、個人的にはもうたくさんだ、と言いたい。しかし、これだけアメリカ帝国にいいように扱われても、まだ日本人はアメリカバンザイというカンジにしか見えないのだ。謂わば、日本人は皆、アメリカ帝国という名の「統一協会」に洗脳されあ信者みたいなものだろう。

　B層は未だに、日米安保条約によりアメリカ帝国に守ってもらえると夢想しているのだろうし、中国、ロシア、イランの「悪の枢軸」から世界を守る偉大なUSA！みたないなパックスアメリカーナのユメを見ているカンジだ。

　世界は多極化しつつあり、基本的に市場再分割のための侵略植民地支配の時代は終わった。その時代認識を踏まえるなら、アメリカ帝国との同盟は不要だ。

　アメリカ帝国の軍産複合体や戦争屋、DS、シオニストと距離をおく政権こそが、日本でも必要だ。欧州では、そうした動きが見える。

　日本では、アメリカ帝国と対峙する政治は見えない。私は日本政治の問題はそれに尽きると考えている。