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りゃんさん のコメント

3,
(1)しかし、イスラエルこそ、(ハマスのテロに対する報復とはいえ)反人道的な攻撃をガザにやっているのではないか。わたしはそのとおりだとおもう。最近の安保理で米国が拒否権を投じたのも、米国はそのようなことをすべきではなかったとおもっている。

そのうえで、米英がよく持ち出す「ハマスに対する糾弾がない」というロジックは一度よく考えるべきだ。

(2)「ソ連が反米の道具にアラブ諸国を利用していたころの言語空間から出られないヒトビト」を見分ける特徴のひとつに、①ソ連は国連のパレスチナ分割決議に賛成した②それだけでなく第一次中東戦争ではイスラエルに軍事援助した、ということを無視するということがある。ポグロムなら、大声で時効だとか無関係だとか言えば、通るとおもっているのだろうが、こうした端的な事実には反論できないのだろう。

しかしそのかわりに彼らは、英国の三枚舌外交とか西欧植民地主義とかいうのである(帝政ロシアの植民地主義もそうとうなものだとおもうが)。

わたしは英国とか西欧植民地主義とかを擁護するつもりはさらさらない。
しかし、パレスチナ分割は国連の決定なのである。ここは百回くらい唱えて、暗記すればいいとおもう。

しかも当時の国連加盟国から委員が集まり議論し、最後は総会で大差で分割を可決している。そしてソ連は賛成側だったのだ。

イスラエルの建国は、今から見ても、国連の(そして米ソの)お墨付きであり、しかも建国から時を措かず国連に加盟している。上で紹介したユダヤ・トリビューン記事の観点からみて、法的に文句のつけようのない独立国になったということである。

ところがそこに難癖をつけているのが、いまでいえば「ハマス軍事組織」であり「イラン」であるということになるだろう。

(3)こういう経緯を考えると、いまのロシアは、せめて「ハマス軍事組織」を抑える方向でパレスチナ和平に協力してもいいのではないかというのがわたしの主張である。

ところがとにかくこういう主張に耳を傾けないヒトビトがいる。こういうのを偏向といわずになにが偏向だろうか。若い頃に身につけた言語空間から脱出するのは、難しいのだろうなと哀れんでいる。

No.12
11ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。