中庸左派さん のコメント
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日本の政治や外交を見、「日本の特色は何であろうか」と自問する時、常に思い出すのはルース・ベネディクト(女性文化人類学者)の著書『菊と刀』での言葉である。 ・日本人は、行動が末の末まで、あたかも地図のように精密に規定されている。 ・人はこの「地図」を信頼した。この「地図」に示されている道をたどる時にのみ安全であった。人はそれを改め、あるいはそれに反抗することにおいてではなく、それに従うことにおいて勇気を示した。 従順で権威に従う国民、決して権威を倒そうとしない国民である。 日本の政治で検察が動く時があるが、それは「権威」を守るための摘発であり、「権威」を倒すため正義を発揮することはない。 ベネディクトは米国の文化人類学者( 1887 年 - 1948 年)でる。コロンビア大学の助教授時代、米国が第二次世界大戦を戦うにあたって助言を得るために招集した学者(彼女の分野は文化人類)の一人で、戦争情報局日本班の長
昔、天皇、今、アメリカ帝国。無批判、無条件に追従する対象が変わっただけで、根本的な思想と行動は変わらない。
その根本は、丸山眞男氏が喝破した「無責任の体系」だと考えている。単に追従しているだけだから、思想と行動は限りなく浅薄にして打算的、言われた通りやっています、言われた通りやっているだけだから、問題があってもしょうがない、仕方ない、私の責任ではありません、みたいな、カンジが日本人の精神構造ではないか。
その意味では、アメリカ帝国からの自立というのは、日本人の精神史、或いは思想と行動の転換に非常に重要な意味を持つと考えている。しかし、政治・経済の中枢エリートから末端の被統治大衆まで、そのようなギロンは皆無だろう。永遠にパックスアメリカーナが続くユメを見ているようである。ディズニーランドでアメリカ帝国式ファンタジーを堪能し、アメコミヒーロー映画によりアメリカ帝国式の正義により思考回路まで洗脳されていく。
銃乱射と貧富の格差の国、そんなアメリカ帝国の実像を見ようとせずに、アメリカ帝国は永遠のお手本として崇め奉り、ありがたがっている。なんともお目出度いやら、情けないなら。それが日本の実像であろう。
アメリカ帝国は日本を防衛するために参戦するわけがないという前提に立つと、日米安保条約は今や日本が戦争に巻き込まれるだけのリスク要因でしか無い。多極化した世界にあっては、軍事同盟は古臭くなっているかもしれない。ブロック化した軍事同盟より、非武装とは言わないまでも、中立で独立自尊が現実適合的な戦略ではないか。
しかし、そんな議論は日本では望むべくもない。
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